猛暑の夏フェスはもう辛い...。涼しく快適に音楽を楽しめる「秋フェス」のススメ!
近年は9月でも暑さが続くようになったことで、秋フェスはさらに拡大した。 「14年開始の『Ultra Japan』がひとつのターニングポイントでした。海外の人気フェスの日本版なのですが、ダンスミュージックに特化したイベントであり、まだまだ暑いので夏の格好で大丈夫ですし、中には水着で楽しむ人もいました。これが9月に開催されたのです。 ここから『9月はまだ夏だよね』とのイメージが世間で共有され、夏フェスの終わりと秋フェスの始まりが重なるようになりました。その結果、秋フェスの終わりも後ろにずれ、今や10月だけでなく、朝霧JAMよりも遅い11月でも秋フェスが行なわれるようになっています」 その象徴といえるのが、神奈川県横浜市で開催されている「Local Green Festival」だ。 「これは秋らしく観葉植物や花などのマーケットと音楽ライブをかけ合わせたフェスで、もともとは9月に開催されていました。しかし、9月でも猛暑日が珍しくないということもあり、今年から11月に日程を変更しています。 ほかにも、静岡県掛川市の『Festival de FRUE』など11月開催のフェスは増えており、夏フェスが熱中症対策に追われる一方、秋フェスのマーケットは全国で順調に成長を続けているのです」 ■多様化し続ける全国の秋フェス では、ここからは津田氏に色とりどりの秋フェスを案内してもらおう。 「秋には個性的な音楽フェスがめじろ押し。まずは"アーティスト主催型"です。その規模もコンセプトも多様化しており、ミュージシャンの西川貴教さんが主催する『イナズマロック フェス』(滋賀県草津市)は西日本最大級の野外音楽イベントで、フェスらしい楽しみ方が満喫できます。 また、くるり主催の『京都音楽博覧会』は、会場が京都駅から徒歩15分という都市型の音楽イベント。ここでしか見られない出演アーティストも多いのが特徴です。 ほかにも、今年は幕張メッセに会場を移して開催される氣志團主催の『氣志團万博』などもあります。音楽フェスに行ったことがなくても、主催ミュージシャンのことなら知っている人も多いでしょう。彼らの単独ライブと合わせてさまざまなミュージシャンの演奏に触れられるという意味でも、まさにフェス文化の入り口として最適だと思います」