「芸人の問題よりよっぽど悩んだ」ジャンポケ・おたけ もんじゃ屋経営で母と対立した日々を振り返る「マザコンで一度も揉めたことなかった僕が」
■子どものころからだいぶ甘やかされてきたけれど ── 小さいころはお母さんとはどんな関係でしたか? おたけさん:結構マザコンだったんで、僕は。親もだいぶ僕のことをかわいがってたと思います。たとえば人気で手に入らないゲームとか、あったじゃないですか。買うのに大行列ができてます、みたいな。それが学校から帰ってくるとテーブルに置いてあって。並んで買っておいてくれるような親でした。だから、だいぶ母親には甘えてきましたね。
── 芸人になると伝えたときはどんな反応でしたか? おたけさん:相談していなかったし、母親からもそれに関して意見とかはなかったですね。やりたいことを、やらせてもらっていました。 ── 店を継ぐことを伝えたら、喜ばれたのでは。 おたけさん:最初はそうですね。今までみたいに自然体でやれるかなと思っていたんですが、リニューアルオープン後、意外とお客さんが増えて。僕が告知したというのもあるのかもしれないんですけど結構、忙しくなっちゃったんですよね。
そうすると、不思議なもので、母親と僕がギクシャクしだすというか…。結局、今までのリズムが崩れると波長が合わなくなってくるんでしょうね。ズレが生じるんですよ。そういうときって必ず、摩擦が起きるというか。それで、一昨年は母親とだいぶ揉めましたね。芸人としてどうしていくかより、その問題のほうがよっぽど悩みました。
■もんじゃ屋をめぐり、初めて母と揉めて ── 今までやりたいことをやらせてくれていたお母さんと、経営をめぐって揉めてしまったのですね。
おたけさん:僕もびっくりしました。今まで揉めたことなんてなかったので。ただ、母親としては「親がゆえに」ということだったようです。「なんでこの子にそんなこと言われなきゃいけないの?」という気持ちが、だいぶ強かったみたいで。 やっぱり、権力争いになっちゃうんですよ。トップって、2人はいらなくて。僕は任せてもらっていると思っているから、自分がトップだと思って意見を言うんですけど、親としては任せたつもりでも、結局は「自分の店だ」という気持ちが出ちゃう。退かないといけないのに、退けない。結局そうなっちゃうんですよね、親子商売って。みんなそうだって、同じ商売している人にも言われましたね。