2024年版 「こりゃ欧州で売れるかも…」コスパ優秀な最新EV 10選 「乗りたい」と思える電気自動車
9. フィアット500e
長所:クラシックな外観、運転が驚くほど楽しい、小型車としては優れた航続距離、物理的なボタンのあるインフォテインメントが良い 短所:小型車としてはかなり高価、運転姿勢が疲れる、サイズが小さいため航続距離と室内空間は妥協せざるを得ない EVのフィアット500eは、イタリアの大衆に自動車を普及させた1950年代のご先祖様との共通点はほとんどない。サイズを考えると、それほど安くもない。とはいえ、2万8195ポンド(約580万円)というのはEVとしてはかなり手頃で、3万1195ポンド(約640万円)の37kWh仕様は航続距離が320kmと謳われており、かなり優秀だ。 見た目も素晴らしいし、走りもかなりいい。乗り心地は軽快だが、高速道路での走行も完璧にこなす。大型車では減速してしまうような狭い田舎道を疾走するのはとても楽しい。 小型で比較的軽量なので効率もよく、ランニングコストを低く抑えることができる。また、ユーザーフレンドリーなマルチメディア・システムや、物理的な操作系が充実している点もおすすめできる。 価格:2万8195ポンド(約580万円、95psモデル)、3万1195ポンド(約640万円、118psモデル) 航続距離:190km(95ps)、325km(118ps)
10. テスラ・モデル3 RWD
長所:優れた効率性と航続距離、パワフル、室内空間、スーパーチャージャー・ネットワーク 短所:非常識な操作インターフェース、タッチスクリーンへの依存度が極めて高い、アップル・カープレイやアンドロイド・オートがない、ドライビング・エクスペリエンスは極めて一面的、特に実用的ではない テスラ・モデル3は3万9990ポンド(約820万円)と高価な部類に入るが、その分、広い室内空間を備えたBMW 3シリーズと同サイズのセダンを手に入れられる。 電動ドライブトレインの効率に関しては、他車の追随を許さない。モデル3は6.4km/kWhという高いエネルギー効率を誇る。ライバルよりも航続距離が長いが、バッテリーは比較的小さいため充電にかかる時間が短く、節約した物理的なスペースを乗員や荷物に回せる。 バッテリーが小さいと重量も軽くなり、効率をさらに向上させ、クイックなハンドリングと軽快な走りに貢献する。航続距離とパワーをさらに向上させたバージョンもあるが、「手頃な価格」の範疇には収まらない。 このような魅力を持つモデル3をランキング上位に置けなかったのは、好みが大きく分かれるからだ。テスラのやり方が絶対的にいいと思う人もいれば、極端にタッチスクリーンに依存したユーザーインターフェース、ウィンカーレバーの欠如、調整の甘い運転支援機能、常時ワンペダルドライブ、その他数々の「癖」に耐えられないという人もいる。 価格:3万9990ポンド(約820万円、RWD)、4万9990ポンド(1030万円、ロングレンジ)、5万9990ポンド(約1230万円、パフォーマンス) 航続距離:510km(RWD)、630km(ロングレンジ)、530km(パフォーマンス)
イリヤ・バプラート(執筆) 林汰久也(翻訳)