球界大御所が“セ一人負け”の虎に激辛緊急提言!「まだ間に合う。阪神は今すぐ監督交代せよ」
広岡氏は、最悪の状況を招いた原因は矢野監督一人の責任ではないという。 「不思議なのはフロントが今年で辞めると宣言した監督に全権を委ねていることだ。そもそも、辞めることを表に出すことはストップしなければならないし、フロントの責任も重い。阪神、巨人に共通して言えるのは、若い選手を育てきれていないこと。両チーム共に現場任せのフロントにも原因がある」 また広岡氏は、矢野監督を途中休養させた場合には、「代行監督を置くのではなく、すぐに来年以降も監督を任せる人に指揮を執らせるべきだ」という。 「阪神へのチーム愛のあるOBでもいいが、私は、落合にやらせるべきだと思う。彼の野球理論をもってすれば阪神は今からでも勝てますよ」 広岡氏の“イチオシ“は、中日監督時代に8年指揮をとりリーグ優勝4度、日本一1度の成績を残した落合博満氏だ。Youtubeチャンネルを立ち上げ、その独自見解と野球理論が評判となっている。阪神内部にいる人物以外にシーズン途中から指揮を任せることは事実上不可能。ロッテのGMまで務めた広岡氏は、もちろん、そういう野球界の事情は重々承知しているが、フロントは、それくらいの意気込みを持って巻き返しをはかるべきと言うのである。 関西のスポーツ紙によると藤原オーナーは4日に矢野監督の「途中解任はない」ことを明言している。この時点で「途中解任も考えている」などと言うオーナーはいないだろう。だが、矢野監督の今シーズンの続投意思を確認すべき段階には来ている。 実際、2000年以降で、監督の途中交代は12例あり、優勝したケースはないが、成功例は4度ある。2010年のヤクルトは高田繁氏から小川淳司氏に交代して借金19を返済し最下位から4位に、2008年のオリックスもコリンズ氏から大石大二郎氏に交代して5位から2位に浮上させた。2003年の中日は、山田久志氏の後を受けた佐々木恭介氏が貯金7で5位から2位へ、そして2020年のオリックスは、8月に西村徳文氏から中嶋聡氏に交代し、残り試合は29勝35敗3分けで結果を出せずに最下位に終わったが、昨年の優勝につなげた。 今日12日からバンテリンドームでの中日3連戦。昨季は14勝9敗2分けと“カモ”にした相手だが、“策士“の立浪監督の采配は要注意。しかも、エースの大野が先陣を切り、柳も今回の阪神戦に先発予定だという。そして15日からの甲子園での巨人3連戦と続くが、TG初戦には、広岡氏も注目している青柳が今季初先発の予定が組まれている。(文責・駒沢悟/スポーツライター)