ダメな中堅社員がよく口にする「あの言葉」、若手と呼ばれなくなる前に習得すべき6点
デキる中堅社員が自然とやっている○○思考
明確な目標を設定して部下が走りだせば上司の役目はいったん終わりですが、中には何をしたら良いか見当がつかない部下も出てきます。富士山の頂上を視認できても、登山経験に乏しい人が頂上へ至る道のりをイメージできないのと同じです。 できるだけ任せるべきではあるものの、迷っている社員がいたなら導いてあげるのは上司の役目。そこで、大切になるのが3つ目のポイント、逆算思考です。目標からKPI(重要評価指標)を割り出す力とも言い換えられます。 逆算思考を持っていれば、結果を出せない部下がどこでつまずいているか特定しやすくなります。月に1,000万円の売上目標を達成するために最低10社は商談しないといけないのに、3件しか商談できていなければセッティングする商談数が足りないと分かります。 月100件のペースで架電し、うち20件担当者につながっているのに3件しか商談に結び付いていなければ話す内容が問題ですし、1件しかつながっていないならリストを精査する必要があると分かります。
後輩や部下ができるほど重要「これ誰の責任」問題
4つ目は責任の所在に対する理解です。中堅社員はいずれ部下の失敗によって自分の目標が未達になるという経験をするでしょう。これは、自分にも部下にも責任があります。 まず、「自分は関係ない」という考えは論外です。部下が結果を残せるように指導する責任が上司にはあり、それが不十分なせいで部下の失敗を招いているのです。 とはいえ、すべてが上司の責任でもありません。部下は部下で失敗を反省すべきです。 上司は部下自身に、今後に向けてどう行動を改善していくかを考えさせましょう。上司と部下それぞれが責任を自覚することで組織に最大限の成果が生まれるようになります。
部下に好かれようとする上司の盲点
5つ目のポイントは、「モチベーションは部下自身が引き上げる」です。近年、上司が部下と同じ目線に立ち、日常的に声かけをしたり、時には食事に連れていき、悩みを聞き出したりしてモチベーションを引き上げようとするマネジメントが流行しています。一見、効果的に見えるこのモチベーションマネジメントには、しかし、大きな落とし穴が潜んでいます。 上司が部下にモチベーションを与えていると、部下はそれを当たり前だと見なすようになります。結果として、「悩みを聞いてもらえなければ働かなくていい」と部下が勘違いする恐れがあるのです。 そもそも、部下のモチベーションを引き上げるためにどうすれば良いかを考える時間は極めてムダですし、部下に対して厳しい指摘もできなくなります。たとえ、上司によるモチベーションの供給がなくとも、仕事には誠実に取り組まなければなりません。というより、苦しい時期こそやる気を出すべきなのです。 では、上司にとって何が正解かというと、「部下とは日頃から距離を取り、寄り添うのではなく、部下自身で結果を出す事を求める」です。モチベーションとは結果が出た時に発生します。目標とKPIを設定し、部下自身に考えさせることで成長を促し、部下自身に結果を出させることでモチベーションが発生する環境を作るのです。部下には好かれないかもしれませんが、それで良いのです。 無論、好かれること自体が悪ではありませんが、それを目指してマネジメントするようでは本末転倒です。「上司は孤独」だと諦めてください。その諦めが成長への一歩です。