「べらぼう」小芝風花、花魁役に挑む中で「高下駄の練習をしていたら人が来て…」
――花の井は伝説の花魁・瀬川を襲名し、瀬川としての責任も背負うようになります。 「そこが花の井の芯が強いところといいますか、自分の思いだけではなく、蔦重と同じく吉原を女郎にとって少しでもいい環境にしたいという思いがあって。蔦重と一緒になりたいという気持ちもある中で、瀬川を継いだからには、後に続く人たちにとっての憧れとして身受けをされて、華やかに門を出ることを守らなきゃいけないという責任感を貫き通せる強さが魅力的だなと。カッコいい女性だなって思います」 ――「べらぼう」ならではの面白さはどんなところだと思いますか。 「『べらぼう』は歴史が得意じゃない私でもすごく楽しく見られて。戦や歴史上の人物を知らない人でも、今もあるエンターテインメントのために駆けずり回った男性の話なので見やすいと思います。1人じゃどうしようもできない、大きなことに苦戦しながらも諦めずに突き進んでいく姿はすごく魅力的ですし、みんなを豊かにしたいという思いを持っているのも、見ていて応援したくなりますよね」 ――小芝さんが、特に蔦重をすてきだなと思ったシーンはありますか? 「『作った本が売り切れた!』と風呂敷を振って無邪気にやって来るシーンです。花の井は心配なのもあってすぐに喜べず、蔦重が『喜んでくれると思ったから一番に知らせに来たのに!』とふてくされている感じが、花の井から見たらきっとかわいいんだろうなと。蔦重は本当に鈍感なので、『このセリフ、花の井に言う!?』と監督と流星くんとお話ししたこともあるのですが、そんな素直で真っすぐなところが憎らしくもあり、いとおしいんだろうなと思います」 ――さまざまなキャラクターが登場しますが、気になる人物や楽しみにしているシーンはありますか? 「忘八の親父さまたちの会議がすごく楽しみですね。親父さまたちに蔦重がボッコボコにされて、階段から転げ落ちると台本では簡単に書いてあるけれど、実際どういう映像になるんだろうと思って。それがすごく楽しみです(笑)」 ――他に気になるキャラクターはいらっしゃいますか。 「今、別の作品の撮影もしているのですが、隣のスタジオで(田沼役の)渡辺さんと(源内役の)安田さんが撮影していらして。安田さんが『謙さんの迫力やばいよ』とおっしゃっていたので、モニターをのぞいたらすごい迫力でした。お城でのシーンは全く関わりがないところなので、そこも楽しみにしています」