国民民主が党大会 「看過できない」自民と対峙鮮明も、立憲には「大きなお世話」・・・“対決より解決”の行く先は
■前原氏ら4名が離党で「第6党」に
また、与党と急接近する動きは、党内に深刻な副作用をもたらした。昨年9月の代表選で玉木代表と争った前原誠司氏ら4人の国会議員が、国民民主党に離党届を出したのだ(離党届は受理されず除名処分)。 前原氏は会見で「トリガー条項の凍結解除というものに体重のほとんどをのせ、極めて支持率の低い岸田政権との協力を模索している」と批判し、玉木代表の路線に公然とNOを突きつけた。 もともと国会議員が21名だった国民民主党にとって、3人の衆議院議員と1人の参議院議員が抜けることは、非常に大きな痛手。17人となった議員数は国会における党の存在感にも大きく影響し、衆議院では日本共産党に次ぐ第6党となってしまった。また、いま代表代行兼政調会長として党を支えている大塚耕平参議院議員も、次の参議院選挙には立候補せず、名古屋市長選に出馬することを表明している。国民幹部も「いつか前原さんは抜けると思っていた」と振り返りつつ、「大塚さんもいなくなる中で4人減るのは相当痛い」と吐露する。
■苦境の国民民主 “兄弟”の立憲民主党は合流に意欲も・・・
与党との連携も見通せず、党勢の低下にも苦しむ国民民主党。一方で、連携に意欲を見せているのが野党第一党の立憲民主党だ。 立憲民主党の泉代表は、国民民主党がトリガー条項をめぐる自民・公明との協議を離脱したことを受け、「自公がやらないのであれば一緒に法案を出すことを考えたい」と協議を持ちかけた。これには玉木代表も「一致できる政党とは、ぜひ協議をしていきたい」と前向きな姿勢を示した。自民党に頼れない中、政策実現のため野党と連携していく狙いだ。 しかし、政策を超えた連携については慎重な姿勢を崩さない。立憲民主党の岡田幹事長は「もう1回大きなかたまりを目指したい。一緒になることで連合も応援しやすくなる」とテレビ番組内で述べるなど、政権交代のため国民民主党との合流に意欲を示す。 しかし、玉木代表は「政策本位で一致する政党とは協力するが、政権はさらに先の話」と厳しい姿勢を崩していない。泉代表が新たな野党連携の形として打ち出した「ミッション型内閣」構想にも、「安全保障やエネルギー、憲法といった基本的政策で一致できれば連立はありえるが、立憲の考え方がわからない以上、立憲をいまともに政権を担う政権とは考えていない」と突き放す。