「博多の重戦車」ドウグラスグローリが約2カ月ぶりスタメン復帰 好守も3失点で9戦勝ちなしに「隙を与えてはいけない」
◆明治安田J1第30節 福岡0―3町田(14日、ベスト電器スタジアム) コンディション不良で離脱していたアビスパ福岡のドウグラスグローリ(34)が、7月7日京都戦以来8試合ぶりに復帰した。後半29分に退くまで持ち味の対人の強さを生かして何度もボールを奪った。「与えられた時間、自分自身としては求めているプレーをできたと思う。自分としては良かった」とうなずいた。 ■違いをつくる名将・長谷部監督の特徴的なカップアップ【動画】 ただ、0―3で9戦勝ちなし、ホームでは5連敗を喫しては「こういう結果で戻るのは少し残念な気持ち」と喜べない。チームが警戒していたロングスロー絡みで2失点。特に最近失点の多い後半開始直後の時間帯にロングスローで先制された。ドウグラスグローリは「流れが悪いとき、どうしても一瞬の隙が失点につながってしまう。残り試合が少なくなるシーズン終盤、細かい一瞬の隙を与えてはいけない」と気を引き締める。 長谷部茂利監督は「前半、彼だからこそ止めたという場面がいくつもあった。期待通りの活躍をした」と絶賛。「復帰明けで90分間プレーするのは非常に難しい。予想も含めて80分ごろにちょっと(パフォーマンスが)落ちるのではと。自分たち(の攻撃)がもっと前に厚みを持ちたいということで交代した」と説明した。 ドウグラスグローリ自身は「チームがビハインドの状態で攻撃的な選手を入れた意図がある」と理解し、「もう少し出場を求めればできたと思う」と体力的な不安も感じておらず、完全復帰をアピールした。次戦からは磐田、鳥栖とJ1残留争いの渦中にいる下位とアウェーで連戦になる。12位に下がり、残留ラインが近づいている今、「博多の重戦車」と称されるベテランDFの完全復帰は頼もしい。(末継智章)
西日本新聞社