AIライティングアシスタント「Catchy」を開発。デジタルレシピ代表 伊藤新之介インタビュー
問い合わせが殺到。AI時代を先取りした「Catchy」
──「AIでビジネス課題を解決する」という事業にたどりついたのは? 元々は、小さな問題を部分的に解決できるものをつくろうという思いでスタートしました。デジタルレシピという社名の「レシピ」は、そのような「課題解決の手段をコンパクトに提供したい」という意味を込めています。 色々なサービスをすばやく開発するために、API(ソフトウェアやプログラム、ウェブサービスの間をつなぐインターフェース)を起点としたサービスやプロダクトづくりに辿り着きました。 たとえば「Slideflow(スライドフロー)」は、専門的な知識がなくても、パワーポイントの使い方さえ知っていれば、ワンクリックで本格的なウェブサイトが作成できます。 提供している主なプロダクトは「Slideflow」とAIライティングアシスタントの「Catchy(キャッチー)」。 プロダクト以外では、コンテンツ制作をはじめとしたデジタルマーケティング支援と、広い意味でのAIコンサルティングをサービスとして提供しています。 ──AIを活用したプロダクト開発のきっかけはどのようなものですか。 まだ日本に生成AIの波がやってくる以前のこと。ある日、いつものように海外サービスの情報収集をしていたら、のちにChatGPTに用いられることになるOpenAIが開発した大規模言語モデル「GPT」という、とんでもない存在を見つけて…。少し触ってみたら、もう「これを起点にしたら、なんでもできるやん!」と(笑)。 これだ!と思い開発を進め、2022年6月にリリース。当時、まだChatGPTが発表される前、「GPT」のことを国内で知る人は、ごくわずかでした。 ──すごいスピードで開発されたんですね。 そうですね。2022年11月にChatGPTが発表され日本でも注目を集めることになるのですが、その時、プロダクトをつくっていたのはまだ弊社ぐらいでした。 そこで弊社に問い合わせが殺到しまして、急いでコンサルティングチームを立ち上げて事業化。 そして徐々に個人から法人へとChatGPTへの需要が移りはじめたのを感じ取り、アイデアの実現可能性を確かめる検証を行なうコンサルティング事業をスタートさせたという経緯です。 2023年の2月から8月までの半年間で企業が解決したい課題が見えてきたので、今は具体的なプロダクト開発をするフェーズに入っています。