アトレティコCEO、宿敵レアル・マドリーが固執する欧州SLについて…「たった一クラブが主張するだけの構想に成り下がった」
アトレティコ・マドリーのミゲル・アンヘル・ヒル・マリンCEOが、レアル・マドリーがいまだ固執する欧州スーパーリーグ構想について、批判的な見解を示している。 当初はスーパーリーグの発足クラブの一つだったアトレティコだが、ファンの反対から離脱を決定して、現在はUEFAやラ・リーガとともに同リーグへの反対の姿勢を取っている。 レアル・マドリーが主導している欧州スーパーリーグ構想は、最近に大会フォーマットの具体案が発表されるなど(欧州の96クラブが参加して4カテゴリーでリーグ戦を行う。最上位カテゴリーのスターリーグには16クラブが参加)、現実的に創設できる可能性があるのか不透明なままプロジェクトが推し進められているが、ヒル・マリンCEOはそれを無謀な構想と言うことをためらわなかった。スペイン『マルカ』とのインタビューで、次のようにコメントしている。 「欧州スーパーリーグは当初、ごく少数のクラブを守るための閉じられたリーグで、欧州フットボールのピラミッドを危険にさらそうとしていた。しかし今は、たった一クラブが現行のシステムに対抗するための主張に成り下がってしまったね」 ヒル・マリンCEOは、レアル・マドリーがUEFA(欧州サッカー連盟)の大会システムを変えたいならば、外側からではなく内側から働きかける必要性があると説いた。 「誠実に言わせてもらうが、同意しないシステムを変えたいと思うならば内側からそうするべきだ。クラブの規模がどれだけ大きとしても、外側から変化を起こそうとすれば、ただ映像会社やスポンサーに不安を与えるだけだ。そうなれば現行大会の成長を遅らせることにしかならない」 「現行のシステムをつくるUEFAとECA(欧州クラブ連盟)はチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、カンファレンスリーグと三大会の運営により、もっと多くの国のクラブが参加できる土壌をつくった。それと同時に、ビッグクラブの収入を増やせるようにしている」 ヒル・マリンCEOはその一方で、ディエゴ・シメオネ監督がアトレティコを率い続ける重要性を強調した。 「フットボールのエリート界で、一クラブで13年間監督を務める……人々はそれがどれだけ難しいかを理解しているのだろうか。私たちはディエゴとともに12シーズン連続でチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。それは欧州で5クラブしか成し遂げていない偉業であり、本当に驚異的なことなんだ」 「それだけ長く一チームを率いれば、選手たちのモチベーションを保ち続けるために話し方、話す内容、戦略に変化をつけていかなければならない。私がディエゴについて最も驚いているのは、その情熱や熱さが1日目からずっと変わっていないことだ。彼は私たちのクラブのあらゆる記録を塗り替えているが、今なお目前の一戦だけを重視している。まったく、信じられない男だよ」