京都で急拡大!五十家とは?~魅惑の野菜メニューが続々
畑から店に直送!農家の息子が挑む野菜ダイニング
京都市中京区。市役所の近くの細い路地を入ったところにある「五十家」。客でにぎわうおしゃれなカウンターは、開店と同時に満席になる。鉄板で次々に焼き始めたのは青々とした野菜だ。 【動画】農業と外食が合体! 京都発 野菜ダイニング
この店の売りは焼き野菜。スタッフが「野菜自体がおいしいので、シンプルに焼いてちょっとアレンジする。めちゃおいしいです」と言う。
「ズッキーニ 金山寺味噌とパルメザン」(650円)は旬のズッキーニを鉄板で焼き、金山寺味噌とパルメザンチーズをかけた逸品だ。京都の伝統野菜として知られる九条ねぎは豚バラと一緒に焼いて「九条ねぎ ポークバラ香味スパイス」(750円)に。シャキシャキの食感とスパイシーな味付けが食欲をそそる。
一方、川床が並ぶ鴨川からほど近い四条河原町の路地には、カウンターの店「おにかい」がある。 ずらりと並んだ新鮮な野菜の中央に鎮座するのは、野菜を煮る大きな鍋。この店は煮野菜がテーマだ。 熱々で出てきた「クレソン 九十九里のハマグリ」(850円)は盛りだくさんのクレソンと九十九里で採れたハマグリの鍋。「新玉ねぎ 桜エビの紹興酒漬けと卵黄」(750円)は旬の玉ねぎの甘みを堪能できる煮物だ。
さらに、下京区・東本願寺のすぐ隣にある野菜の店「isoism」も、開店と同時に客が押し寄せる人気店だ。注文を受けて盛り付けるのはショーケースの中のみずみずしい野菜。 この店は、野菜をさまざまな味わいに漬け込んだ、漬物ならぬ「漬け野菜」の店だ。
「トマトの白ワイン漬け 汲み上げ湯葉のカプレーゼ」(1050円)は丸ごとのトマトを湯むきした後、白ワインにハチミツを混ぜた特製の漬けだれに2日ほど漬け込んだもの。 「玉ねぎ 西京味噌漬け」は玉ねぎの水気をしっかり切り、西京味噌に酒やみりんを加えた特製ダレで和えるように味を染み込ませている。
これらの京都市内の野菜がおいしい店は、全て2003年創業の五十家グループ。現在、京都市内で野菜をテーマにした店を11店舗展開している。 最近、京都駅のすぐ近くにできた「五燠堂」の売りは、全国でも珍しい薪で焼く野菜だ。 「京ラフラン 炙り天肉エスニック風」(750円)など、さまざまな野菜を薪の火でいぶすように焼き上げていく。炭ではなく薪を使うことで、他にない香ばしい香りが味わえるという。 この店も野菜がメインで、鹿肉など肉料理は脇役という位置づけ。酒にも野菜が使われている。薪で焼いたトマトを皮ごとつぶし、カクテルのように仕上げたのは特製「薪焼きトマトサワー」(750円)だ。食後にはマシュマロを自分で焼く体験も楽しめる。 五十家コーポレーション社長・五十棲新也(49)は「薪の調理法が面白くて、野菜が映えて面白いことができる。新たな野菜の調理法のチャレンジです」と言う。