京都で急拡大!五十家とは?~魅惑の野菜メニューが続々
朝採れ新玉ねぎに感動~究極の旬を味わう仕組み
五十棲の店が客を魅了できるのには理由がある。例えば、たけのこご飯には、朝に自分たちの竹やぶから採ってきたタケノコが使われているという。 京都市内から車で40分ほどの向日市には五十家グループの竹やぶがある。 タケノコの旬は4月。この竹やぶで朝に収穫したものを、店で提供していたのだ。 五十家は竹やぶの他に自社農園「ISO FARM」も持っている。農薬を使わずに育てるサニーレタスにじゃがいも、そして京都といえば賀茂なすだ。他にも「うまみが凝縮されている。しゃぶしゃぶで使う」京みず菜など、京都ならではの伝統野菜も育てている。 この日は五十家グループが育てた玉ねぎの、この年の初の収穫日。朝、さまざまな旬の味覚を収穫し、午後にはそれを満載したトラックが京都市内の店を回り始める。自社農園の新鮮な野菜を日々、各店舗へ届けているのだ。
焼き野菜の「五十家」ではさっそく新玉ねぎの仕込みが始まった。鉄板でジューシーに焼き上げ、桜えびとスパイシーな味付けで仕上げた「新玉ねぎ 桜エビ醤」(700円)だ。一方、野菜とワインの店「五十松」では新玉ねぎを、スープで煮込み始めた。「新玉ねぎが甘くておいしいので、スープの味を弱めにして玉ねぎの甘さを楽しんでもらう」と言う。煮込んだ後は、チーズと共にオーブンで焼き目を入れて「まるごとオニオングラタン」(800円)に。 こうして旬の最高の味わいが提供されるのだ。
五十棲は、採れたての野菜を最高の形で味わえるよう、畑から店までが一つになった独自の外食を作り上げた。その理念を表すのが「FARM TO TABLE」。畑から直接テーブルの上へ、という考え方だ。 「野菜からメニューを決めていこうと。今、自家農園と協力農家を合わせて20種類の野菜が採れるなら、その中でメニュー構成を考えていく。それが僕らの最大の強みだと感じています」(五十棲) 五十家グループにしかできない接客も特徴的だ。店舗のスタッフも定期的に農園で働いていて、野菜づくりと接客を両方担当する仕組みだ。自分たちが生産もしているからこそ、自信を持って勧められる。