定年退職したら、今使っている「クレジットカード」はどうなりますか? 年金以外の収入が期待できないために「限度額」が引き下げられたりするのでしょうか?
定年退職を迎えると、生活が一変する人が少なくありません。お金の使い方も変わってきますが、金額だけではなく、支払い方法についても気になる人が出てくるでしょう。キャッシュレス決済が進むなか、高齢者でもクレジットカードで支払いをする人が増えています。 そこで心配になるのが、定年退職後もクレジットカードの使用が可能かどうかです。年金ぐらしになり、収入面で不安な方もいるかもしれません。今回は、定年退職後のクレカの扱いについて解説します。
定年退職後もクレジットカードの使用は可能
これまで使用していたクレジットカードに関しては、基本的には定年退職後も使用の継続が可能です。クレジットカード会社にとってカード利用者は多い方がよく、優良会員は特に手放したくはないためです。 クレジットカード会社にとっての優良会員とは、未払いや支払いの延滞のない利用者となります。これまで支払いの延滞などがないのであれば、定年退職後も問題なく使用し続けられるでしょう。 また、限度額が引き下げられる可能性も低いとみられます。やはり、クレジットカード会社にとって、高い限度額の優良会員を抱えておくメリットが大きいためです。 クレジットカード会社は、会員の利用料金に応じた決済手数料を店舗から受取利益をあげています。これまでの限度額で支払いの延滞などがない場合は、クレジットカード会社がわざわざ限度額を引き下げるメリットがありません。 ◆定年退職後に限度額が引き下げられるケース ただ、定年退職前後の収入に大きな差がある場合には、クレジットカードのランクが下げられる可能性はあります。限度額は利用実績だけではなくランクなどでも上下することがあるため、それに応じて限度額が下げられるケースはあるでしょう。 実際に、クレジットカード会社では割賦販売法にもとづき、会員の年収などに応じてショッピング利用可能枠を設定しています。 新たな有効期限のカードを発行する場合には調査が行われるため、その際に定年退職後の収入状況にもとづき限度額が引き下げられる可能性は否定できません。言い換えれば、定年退職のみを理由に限度額が引き下げられるケースはほぼないことになります。