米消費者のインフレ期待、1─5年先いずれも上昇=NY連銀11月調査
Michael S. Derby [9日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀が9日発表した11月の消費者調査によると、1年先・3年先・5年先のインフレ期待がいずれも上昇した。 1年先のインフレ率予想は3%。10月時点では2.9%だった。3年先のインフレ率予想は2.6%で、10月の2.5%から上昇。5年先のインフレ率予想も2.9%と、10月の2.8%から上昇した。 ニューヨーク連銀によると、教育水準が将来のインフレ見通しに影響を与えている。1年先、3年先のインフレ期待は、大卒でない人の間では低下する一方、大卒者では上昇した。 住宅価格の予想上昇率は11月も3%で横ばいだった。 経済の先行きについては楽観的な見方が示された。回答者は、雇用市場に対する見通しはやや軟化したものの、収入の伸びは改善すると予想した。 現在の家計に関する見方は安定しており、信用へのアクセスに関する感覚もほとんど変わっていない。家計の状況が改善すると見ている回答者の1年後の見通しは、2020年2月以来の最高水準に急上昇した。一方、状況が悪化すると予想する回答者の割合は、21年3月以来の最低水準に低下した。 債務返済が滞る可能性も低下している。