カルビーの広島新工場、13日稼働 再生可能エネシステムを本格導入
広島発祥の大手菓子メーカーのカルビー(東京)は6日、広島市佐伯区五日市港の新工場「せとうち広島工場」を13日に稼働すると発表した。主原料のジャガイモの残りかすを余すことなく使う再生可能エネルギーシステムを初めて本格導入する。 【地図】せとうち広島工場 新工場は延べ約5万5千平方メートルと同社最大で、ポテトチップスや「じゃがビー」などを生産する。鉄骨4階建ての生産棟と鉄骨平屋の原料供給棟が昨年6月に完成していた。 ジャガイモの皮から出たメタンガスをボイラーの燃料に使う。ジャガイモを揚げる際に発生する蒸気から回収した水はジャガイモの洗浄に再利用する。広島西工場(廿日市市)と比べて排出する廃棄物の半減を目指す。 ロボットによる原材料などの自動搬送や、従来は手作業だったジャガイモの芽などを取る前処理の自動化にも取り組む。将来は製造ラインを遠隔監視してリモートワークもできるようにする。 江原信社長は「茨城県に建設予定の新工場とともに効率的なサプライチェーンの実現を目指す」とのコメントを出した。 老朽化した広島西工場の生産を新工場に順次移し、4月時点で従業員数は約280人となる。生産能力は広島西工場の約1・6倍、年間の売上高は約280億円を見込む。
中国新聞社