まさか!一人暮らしの義母宅の冷蔵庫から漂う「異臭」の正体。認知症の初期に感じた「5つの違和感」とは?
義母に感じた”違和感”を整理してみたら、こうなった
ここまでを振り返り、夫と私の見解はこのようになりました。 1 冷蔵庫が食材で満杯、同じものが複数入っている ⇒頻繁に外出しなくて済むよう、多めに購入した 2 冷蔵庫に食パンや煎餅、カップ麺や缶詰などが入っている ⇒とりあえず買ってきたものを入れてしまった(ウッカリさん) 3 賞味期限切れのものが入っている ⇒物が多すぎて分からなくなってしまった(私にも身に覚えが……) 4 腐ったものに気づかない(臭いが分からない) ⇒少し前に風邪を引いたようなので、そのせいで鼻が利かなくなった 5 何となく怒りっぽい、忘れっぽい ⇒年齢的に仕方がない このように”違和感“を整理すると、「私たちの考えすぎかな」という気も。そんな中、4 腐ったものに気づかない(臭いが分からない)が、まず気になりました。私自身、かつて風邪から副鼻腔炎になり臭いが分かりづらくなった経験があったので、同じような症状を疑ったのです。 そこで冷蔵庫の掃除とともに『お義母さんと病院へ行く』が、滞在中の新たなタスクに加わります。ただし行ってくれるかどうか……。(前回の記事でもお伝えしましたが)お義母さんは、相当な病院嫌いです(涙)。
思わず悲鳴が! 料理上手な義母による特製カレー
翌朝は、近所に新しく出来たというカフェで食事。開放的なテラス席に座り、パンを頬張るお義母さんは超ご機嫌! そんな姿を見ているうちに、昨日までの不安は「取り越し苦労だったかも」とさえ思えてきました。しかしその夜、再びショッキングな出来事が起こるのです。 親戚とのランチ会を終えた帰り道、「夕飯どうする?」の話題に。 夫:「けっこうお腹いっぱいだし、夕飯は軽くていいんじゃない? 何か買っていこうよ」 義母:「だめよ。お腹空くに決まってるでしょ。あ、カレーにする?」 なるべくキッチンに近づきたくないのが本音でしたが、ここはお義母さんの意見に賛同し、カレーの準備を手伝う“テイ”で冷蔵庫を片付ける作戦に! さっそく冷蔵庫の中身を確認していくと、「えっ、そんな(食材)入ってる?」と、お義母さん自身はあまり覚えている様子がありません。どうやら同じものが複数入っていることも、ほとんど理解していないようです。 その後、順調に掃除は進み(※)「冷蔵庫に物を入れすぎると、冷気の循環を妨げて電力を多く消費するらしいよ」という夫の言葉に、「じゃあ、節約のためにも整理しなくちゃね」と、腐っている野菜などの処分にも成功!(夫よ、ありがとう)(※)経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 冷蔵庫」を参照 しばらくすると、カレーの香りが部屋中に立ち込めてきました。 義母:「今日はね、この前テレビで見た隠し味を入れたのよ。取りに来て~」 私:「隠し味って、何ですか?」 義母:「それは食べてからの、おたのしみ!」 と言いながら、テンション高めなお義母さん。しかし、お皿に盛りつけられたカレーを目にした瞬間、不安な気持ちが加速するのを感じます。
前編記事では、「冷蔵庫の異臭の正体と認知症初期の義母に抱いた違和感」についてお伝えしました。続く後編記事では「味覚にもあらわれる!料理が下手になったら認知症のサイン?カレーの色が……なんか、変」についてご紹介します。