顧客の心を動かす“刺さる言葉”の作り方とは? 売上アップのための実践的文章術
お客様を知り、お客様の視点になって文章を書こう
最後のテーマは「狙って当てる文章の作り方」だ。売れる文章にするためには、ゴール(商品)から逆算して構成を考えることが重要だと話す。
┌────────── 売れる文章を書くには、最終的に顧客に求める感情を起点に、論理的に文章を組み立てる必要があります。全く興味がない状態から、今すぐ行動したいという気持ちにするまで、どう感情を変化させるか。その過程で最も重要な一行、つまりコンセプトが見えてきます。この一行さえ言えば、顧客の心を動かせる、そんなコンセプトを見つけることが大切です(谷本氏) └──────────
コンセプトは「適当に作るのではなく、論理的に詰めて作る」ことがポイントだ。顧客の行動を促すためには買うべき理由(言い訳)を作ることと、買わない理由(ブレーキ)を解除することの両面からアプローチすることが必要だ。今買わないと損する、見逃すと損するといった理由を作る一方で、時間がない、お金がない、自信がないといった買わない理由を論理的に潰していく。 重要なのはお客様の視点になること。お客様視点で文章を書くための方法として、谷本氏は物理的に椅子を座り替えるという方法を紹介した。まず自分の椅子で書いた文章を読み上げる。次に顧客の立場を想定し、別の椅子に顧客の格好・姿勢をマネして座る。 その上で、自分が書いた文章を顧客の視点になって読む。「くだらないことだと思われるかもしれないが、とても効果的なので、ぜひやってみてください」と谷本氏。最後に「相手を知ることが、良好なコミュニケーションを築く大前提です」と述べ、顧客理解の重要性を改めて伝え、講演を締めくくった。