70歳代「貯蓄2000万円」以上の世帯は何パーセントいる？老後生活の柱「国民年金・厚生年金」は月額いくらなのか
年金収入だけで100%生活できている高齢者世帯の割合は「41.7%」と半数以下
厚生労働省「2023（令和5）年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金のみで100％生活している人は41.7％となっています。 上記の結果から、高齢者世帯の過半数が「年金以外の収入源が不可欠」となっていることがわかります。 約2世帯に1世帯が就労所得や貯蓄から生活費を補填している現状を考えると、「老後に向けた資金準備」が将来の経済的安心につながるといえるでしょう。
将来受け取れる「年金」ってそんなに少ないの？70歳代の平均年金月額をチェック
前章では、年金収入だけで生活している世帯の割合を紹介しましたが、半数以上の高齢者世帯が年金だけで100％生活できていないのが現状です。 では、現在のシニア世代の年金収入の平均額はどのくらいなのでしょうか。 老後の収入の柱となる年金額について、厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、70歳から79歳までの1歳刻みで確認していきましょう。 ●【国民年金】70歳～79歳が受け取っている平均年金月額はいくら？ ・70歳:国民年金5万7320円 ・71歳:国民年金5万7294円 ・72歳:国民年金5万7092円 ・73歳:国民年金5万6945円 ・74歳:国民年金5万6852円 ・75歳:国民年金5万6659円 ・76歳:国民年金5万6453円 ・77歳:国民年金5万6017円 ・78歳:国民年金5万5981円 ・79歳:国民年金5万5652円 ●【厚生年金】70歳～79歳が受け取っている平均年金月額はいくら？ ・70歳:厚生年金14万1350円 ・71歳:厚生年金14万212円 ・72歳:厚生年金14万2013円 ・73歳:厚生年金14万5203円 ・74歳:厚生年金14万4865円 ・75歳:厚生年金14万4523円 ・76歳:厚生年金14万4407円 ・77歳:厚生年金14万6518円 ・78歳:厚生年金14万7166円 ・79歳:厚生年金14万8877円 ※上記の厚生年金には国民年金も含まれます 厚生年金の平均額は14万円に対し、国民年金の平均額は5万円台と、受け取る年金タイプによって平均月額には大きな差があります。 厚生年金は国民年金に上乗せして支給されるだけでなく、現役時代の年収や加入期間によって受給額が変動するため、国民年金よりも受給額が多くなる傾向があります。 現役世代が加入している年金が「国民年金のみ」か「国民年金と厚生年金」のどちらであるかによって、受給額に大きな違いが生じるため、自分がどの年金タイプを受け取れるかを事前に確認しておくことが重要です。 ご自身の詳細な年金タイプや年金見込額については、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」でチェックしてみることをおすすめします。
