Ankerのノイキャンイヤホン「Soundcore Liberty 4 Pro」が使い勝手がよくて仕事中も利用頻度が増えている件【テレワークグッズレビュー】
会社員時代には、仕事をする時はイヤホンが欠かせなかった。原稿を書く仕事には集中して取り組むことが欠かせないからだ。オフィスでの周囲の話し声や、コピー機の音などさまざまなノイズを、イヤホンからの音楽でキャンセルしていた。 【画像】10月の発表会で発表されたAnkerのオーディオ製品。オープンイヤータイプ各種や、オーバーイヤーのヘッドホンなど、多彩な製品が発表された 近年は、ノイズキャンセリング機能が付いたイヤホンも増え、音楽はより小さな音量でも集中できる環境を作り出すことができるようになった。フリーランスになって、自宅オフィスにいる時はスマートスピーカーで音楽を流すようになったが、それでも外出時、カフェやコワーキングスペースで原稿を書く時などは、今でもイヤホンは欠かせない。 ■ 遮音性が高く、使い勝手に優れる アップル製品ユーザーとして、AirPods Pro 2をひとつのベンチマークとして使ってるが、最近利用頻度が上がっているのがAnkerのオーディオブランドであるSoundcoreのLiberty 4 Proだ。 音楽を聴く際のデリケートな音質に関しては、まだAirPods Pro 2に一日の長があると感じているが、Liberty 4 ProはAirPods Pro 2より装着時のフィット感(この点は個人差が大きいと思うが)が高く、外の音がしっかりと遮蔽されている印象だ。 また、ノイズキャンセリングの強度をケースやアプリ側から10段階で調整できるので、外部の音が気になる時には強くノイズキャンセリングをかけることもできる。 先に、自宅オフィスで仕事している時には、スピーカーから音楽を流していると書いたが、Web会議の時や電話にはイヤホンを使うことが多い。Liberty 4 Proにはマイクも搭載されているので、ヘッドセットとして利用することが可能だ。 PC本体は少し離れた場所に置いているし、外部ディスプレイ付属のマイクの品質はイマイチだ。一応、YouTubeなど収録用にUSB接続のマイクは用意しているが、普段の会議には大仰に過ぎる。パッと装着できて、必要があればミュートしたりできるフルワイヤレスイヤホンは、やはり便利なのだ。 また、Liberty 4 Proは2台までマルチポイント接続が可能なので、スマホとPCの両方にペアリングしておけば、スマホ経由で音楽を聴いていても、シームレスにWeb会議に出ることができる。 筆者はiPadなど他のデバイスを使うこともあるので、さらに多くのデバイスと接続できたら……とも思う(考えてみればiPadで音を必要とするコンテンツを再生することは少ないので、まぁいいのだけど……)。とはいえ、仕事用と個人用でスマホやPCを使い分けている人もいるだろうし、できるなら、4~5台とマルチポイント接続できるようになって欲しいところだ。 ■ 音質はLiberty 4からさらに向上、AirPods Pro 2に肉薄 音楽を聴いたときの音質は、AirPods Pro 2に対して、ツヤ感、全体のバランスがまだ一歩及ばないが、交互に聞き比べたりしなければ、Liberty 4 Proも十分満足できる音質だと思う。 従来、低音用が9.2mm、中高音用が6mmだった同軸搭載のドライバーを、低音用を10.5mm、中高音用を4.6mmに変更。A.C.A.A(Astria Coaxial Acoustic Architecture) 3.0と呼ばれたサウンドシステムを4.0にアップデート。従来のデュアルドライバーシステムを改良し、2つのドライバーがそれぞれ独立した音信号を受け取るデジタルクロスオーバーテクノロジーを搭載。これにより、音質のバランスが飛躍的に向上し、高音域では繊細でありながらも温かみのある表現力を実現したという。 音質の向上には細かいチューニングが必要だが、そうしたノウハウを着実に積み重ねているということだ。 さらに、ノイズキャンセリングの技術も大幅に向上していて、周囲の雑音を強力に消してくれる。「ウルトラノイズキャンセリング」のバージョンは2.0から3.5に。センサーが周囲の音を毎分180回検知し、騒音の強度と装着状態に応じて自動的に最適なノイズキャンセリングを行う。これにより、外出先や公共交通機関の中でも優れた静寂効果が得られる。 また、特徴的なのは気圧センサーの搭載で、飛行機内のような気圧が変化する環境でもノイズキャンセリング強度を最適化する「飛行機モード」が初搭載されている。長時間のフライト時に、しっかりノイズキャンセリングできると、フライト後の疲れが違うので、これは試してみたい機能だ(あいにく、今回は飛行機に乗る機会がなかったが)。 ■ ケースにディスプレイとタッチバーを装備 音質においては、まだベンチーマークであるAirPods Pro 2に一日の長があるが、これでもかと追加された付加機能には、アップル製品にはないチャレンジがある。 充電ケースにはディスプレイとタッチバーが搭載され、ケース上からノイズキャンセリングや外音取り込みの強度を手動で調整することが可能だ。また、スクリーンには充電残量も表示され、使用状況の確認が直感的に行えるようになっている。 さらに、イヤホン本体にはつまんで操作できる感圧センサーと、スライド操作が可能なスワイプコントロールが搭載されており、音楽の再生・停止や音量調整がスムーズに行える。 バッテリー性能も注目すべきポイントだ。Liberty 4 Proは、イヤホン単体で最大約10時間の再生が可能(ノイキャンOFF時。ONの場合は約7.5時間)で、充電ケース込みでは最大約40時間(ノイキャンOFF時。ONの場合は約30時間)の長時間再生が可能。さらに、ノイズキャンセリングをOFFにした状態では、短時間充電機能により、わずか5分の充電で約4時間分の再生が可能だというのも便利。 ■ 専用アプリからの調整機能が楽しい また、HearIDという聴力検査をして、ユーザーに最適な音質を提供する仕組みも、アップルの聴力検査の先を行っていた。 Soundcoreアプリを使って、イコライゼーションすることができるのも楽しい。イコライザーを調整するのはなかなか難しいものだが、「お好み診断」機能で、6つの質問に答えることで自動的に好みにあったイコライザーの設定を生成する仕組みがついているのも意外と便利。これまで、イコライザーをいろいろ調整しながら「果たして、これで良いのか……?」と自信が持てなかったのだが、こうした工夫はうれしい。 ただ、生成されたイコライザーのプロファイルはなぜか自分の好みではなくて、結局自分でカスタムEQ(イコライザー)を手作業で設定してしまったが。 ■ 極めてコスパ高し。次期モデルも楽しみ 音質もまずまずだし、使い勝手も良いし、さまざまな付加機能も楽しい。1万9990円という価格に対するコストパフォーマンスは非常に良いと感じる。 音質においてはもう一歩進化の余地がありそうに思うが、遮音性の高さ、ノイズキャンセリングの強さをケースから気軽に制御できること、マルチポイント接続でPCとスマホ間でシームレスに繋ぎ替えられることなど、仕事用のイヤホンとしての機能もとても高い。また、前述のように音質を細かに自分好みに微調整できるのも楽しい(いろいろ調整してみたが、完全に自分好みにできないとことはもどかしいが)。 そんな使い勝手の良さとカスタマイズ性の高さが気に入って、仕事中心の外出の時にはいくつか持っているイヤホンの中からLiberty 4 Proを持って出ることが多くなっている。 INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。
INTERNET Watch,村上タクタ
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