来日38年目、日本を愛し信州へ アメリカ出身男性が「生ハムづくり」に挑戦 本業は医療機器関連の会社社長
仕入れたのは放牧豚。6週間塩漬けにし、約2カ月乾燥させた後、熟成を進めます。 思惑通り、茅野の気候は生ハムづくりに適していました。
フレンチシェフ・郷卓也さん: 「生ハムは東京にいたら作ることができない。何回か試したが、おいしいものができない。生ハムだけは環境がとても大事」
八ヶ岳トロバールの生ハム。 郷さんのレストランはもちろんですが、地域の特産品になればと2023年から地元の直売所などで販売。
冒頭で紹介したレストランは得意先の一つです。(※生ハムの提供は不定期) AlgAe オーナー・岡崎晶子さん: 「(地元に)加工品のお肉があるっていうのも楽しいですね、料理の幅が広がるし。安心して食べられるっていうところが一番おいしさにつながる」
ロバート・コーネルさん: 「(食べて)うん。おいしい」 フレンチシェフ・郷卓也さん: 「味も香りも十分。素材のポテンシャルがしっかり出ていますね」
吟味したのは、このうちの一つを6月16日、軽井沢町で開催される「生ハムフェスティバル」に出品するためです。
フェスティバルは国産生ハム協会の主催。全国から集まった生ハムを愛好者や業界関係者が堪能する場です。 3年目にして審査をクリアし、PRのチャンスを得たのです。 あとはどれを出品するかー。
最初に食べたのは、ブランド豚の「セレ豚」。納得の味に仕上がりました。 もう一つは「LYB豚」。口当たりがよく、脂のうま味が特徴的です。いずれも郷さんが信頼する静岡の養豚場から仕入れたもの。 ロバート・コーネルさん: 「本当においしいですね、この脂」
甲乙つけがたく、悩む二人。長時間悩んだ末にー フレンチシェフ・郷卓也さん: 「今回はこちらのセレ豚で!」 肉質の良い「セレ豚」を出すことにしました。 八ヶ岳トロバール ロバート・コーネルさん: 「これはみんなにぜひ食べてもらいたいです」
■信州で新たな夢実現を
日本を愛し、日本で挑戦を続けてきたコーネルさん。移住した信州でも新たな道を切り開いています。 八ヶ岳トロバール ロバート・コーネルさん: 「(挑戦は長野に来たから?)間違いなくそうです。東京ではそこまで夢は持てなかった。まず茅野市の人たちが八ヶ岳トロバールの生ハム大好き、と思っていただきたいなと。そこから発展していきたい」
長野放送