2代目BMW X3(F25)は期待通りの成長と進化を見せていた【10年ひと昔の新車】
滑らかな走り味と乗り心地、ダイナミック性能も十分
アメリカのアトランタで行われた試乗会で筆者が選択したのは、もちろんガソリン仕様のxDrive35iである。 標準装備の8速ATは非常に滑らかで、しかもピックアップも良い。シフトチェンジのショックは、低速域ではほとんどわからないほどだ。 またこのX3は、ATモデルでも信号待ちなどでアイドリングストップを行う。背の高く厳ついSUVを街乗りするときの後ろめたさは、これでかなり解消できる。 初代X3で批判の集中した硬い乗り心地(とくに後席での)は、確実に改良されており、アトランタ市内の悪路でも、郊外のやや荒れたカントリーロードでも終始リムジンのような快適さを提供してくれていた。これならば、後席に子供や義母を招待して、改めて家族ドライブを計画することができそうだ。 BMWのSUV(同社ではSAV、スポーツアクティビティビークルと呼ぶ)に対しては、どうしてもダイナミックなドライブ性能を要求したくなる。そんな時には、オプションで用意される電子制御式可変ダンパーDDC(ダイナミックダンパーコントロール)を装着すると良い。これで「ノーマル」「スポーツ」そして「スポーツ・プラス(+)」と3段階のダンパーセッティング、それに合わせたエンジンレスポンスやパワーステアリングの設定、DSC(ダイナミックスタビリティコントロール)の制御に変更されるので、よりホットなドライビングを楽しむこともできる。 この新しいX3は、早ければ来年早々にも日本へ上陸する予定であるという。だが、正確な装備、そして価格については、現時点でまだ発表されていない。(文:木村好宏/写真:Kimura Office)
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