お金が貯まらないのは本当に収入が少ないから? お金をためるために押さえるべき3つのポイントとは?
<図表2> 金融庁「つみたてシミュレーター」により筆者作成 しかし定期預金では、あるメガバンクの場合、10年では年利0.30%、5年では年利0.20%です。よって、35年後(10年×3回+5年×1回)には、874万円(元本840万円+利息41万円)しかたまりません。積立投資と比べると、利息の差は歴然です。 もし毎月2万円の投資が難しければ、月1万円でも5000円でも構いませんので、積立投資をすることをおすすめします。なお、長い年月の中で市場の暴落に出くわしても、積立投資でやってはいけないことがあります。 それは、資産を「売ること」と積み立てを「止めること」です。値下がりが怖くなっても、売却したり積み立てを止めたりするのではなく、淡々と積み立てを続けていくことが大切です。 また、積立投資を始めるタイミングは、「まさか」のときに備えて、6ヶ月分の生活費を蓄えた後にしましょう。
節約をする場合は、まずは固定費の見直しから
3つ目のポイントは、節約です。節約で大切なのは、毎月の生活費を把握して、無駄に支払っているものがないかを確認し、順位をつけて行うことです。 まずは(1)固定費の節約から行いましょう。固定費とは、住居費(住宅ローンや家賃)、通信費、水道・光熱費、保険料、自動車関連費などです。固定費には金額が大きなものが多く、見直すだけで節約の効果が長続きします。 次は(2)無駄遣いの節約です。毎月、無意識に使ってしまうお金(浪費)を減らすほか、嗜好品もほどほどにしましょう。 (1)や(2)を減らしてもまだ不十分だった場合、次に行うのは、(3)(食費、交際費、お小遣い、趣味の出費といった)変動費の節約です。なお、これらの節約に即効性はありますが、長続きしにくいので注意しましょう。
まとめ
今回紹介した3つのポイントを押さえておけば、貯蓄や資産形成を始める年齢が遅くても挽回はできます。 ただし、何でも節約しようとした結果、ストレスをためるような「悪いお金の習慣」だけはやめましょう。なぜならば、お金をためることだけが目標となってしまい、人生が楽しくなくなるからです。 出典 金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和5年調査結果 金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年調査結果 金融庁「つみたてシミュレーター」 執筆者:水上克朗 ファイナンシャルプランナー、CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部