ウォルマート、ターゲットなどに学ぶ最新のオムニチャネル。カギは「データドリブン」「SNS活用」「インフルエンサー」
注目が集まるデータドリブン主導のオムニチャネル戦略
小売事業者がどのようなオムニチャネル戦略を展開するにしても、重要な役割を果たすのは顧客による購買データの追跡とその適切な分析です。 SPARC Group Holdings(スパーク・グループ・ホールディングス)で、ファッションブランド「FOREVER(フォーエバー)21」のCRMおよびチャネル・マーケティング担当するライアン・ホフマン氏(バイスプレジデント)は、データ主導のシンプルなマーケティングを推奨。「小売事業者が限られたリソースでより多くのことを行わなければならない場合、データ主導の戦略は不可欠です」(ホフマン氏) ┌────────── データマーケティングと、それを活用したシンプルな顧客アプローチを実現するには、複雑な課題があるように思えますが、実際には顧客ターゲットとブランドが伝えたいメッセージを明確にするだけです。そのような文脈でマーケティングを考えることができれば、ターゲット層や既存顧客にしっかり焦点を当てることができます。そして、ターゲット層に適切なプロモーションメッセージを送ることができるのです。ただ、そのプロモーションを送るのにふさわしいターゲットを見つけにいく場合もあります。(ホフマン氏) └────────── 最適化して結果を評価しながらマーケティングを進めることで、最終的には経営上のどの数字が重要なのかに焦点を当て、判断することができるようになります。 ┌────────── まずに見直すべき点は、各数値の評価基準です。たとえば、販売チャネルのKPI、メールの開封数、クリック数、インプレッション数、広告費から何人の新規顧客を獲得できたのか。顧客の構成比は、2回目、4回目、5回目……と、リピート購入する顧客に対して、1回きりの購入で離れてしまう顧客はどれくらい占めているのかといった項目です。(ホフマン氏) └────────── フォックス氏は、オムニチャネルマーケティングの成功には「アート(ニーズの創造)とサイエンス(データ分析)の融合」が必要であると指摘。データに関してはサイエンスの出番だと言います。人々のニーズを予測することが想像に近い場合であっても、科学がそれを裏付けるのです。