「正直、破滅的だった」豪ブレイキン選手が複雑な心境吐露 謝罪求める請願書も出た異様事態に訴え「苦しめるのはやめて」
騒動の渦中にあるアスリートが複雑な胸中を打ち明けた。 現地時間8月15日にパリ五輪で採用された新競技「ブレイキン」に女子豪州代表として出場したレイチェル・ガン(ダンサー名・Raygun)が自身のInstagramを更新。自身に相次いだ批判の声に対する考えを示した。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック ガンは独創性に溢れたパフォーマンスで“時の人”となった。現地時間8月9日に行われた1次リーグB組に出場した彼女は、身体をクネクネとさせる独自のダンスを披露。日本では緑と黄のウェアが配達員に似ていたために「クロネコヤマトの人」としても話題になった。 果たして、彼女のパフォーマンスは批判を浴びた。「技術性」「多様性」「完成度」「独創性」「音楽性」と5つの要素から採点される同競技において、実施された3試合全てで0-2の敗戦。まさかの“0点”で大会を終えた。 大会終了直後に本人は「私は常に弱者だったし、違う方法で自分の足跡を残したいと思っただけ」と胸を張った。しかし、SNSでは「酔っぱらいのようだ」「恥ずかしい」「これは競技じゃない」といった指摘が噴出。さらに代表選考をめぐって豪州政府に5万人近い人が署名した請願書が出される異例の事態ともなっていた。 そんな状況にガンは自身のInstagramで「こんなに多くのヘイト(憎悪)への扉を開くことになるとは思わなかった。正直、かなり破滅的だったわ」と吐露。誹謗中傷の的となった現況への正直な想いを打ち明けている。 さらに「私はそこ(五輪の舞台)に行って、楽しんだ。本当に真剣に捉えていたのよ。五輪に向けて準備してきて、私の全てを出した。本当に」と全身全霊で五輪に挑んだことを強調したガンは、こう訴えかけている。 「お願いだから、私の家族や、友だち、オーストラリアのブレイキンのコミュニティ、そしてストリートダンスのコミュニティを苦しめるのはやめて。私のパフォーマンスと結果で、みんなが多くのことを経験した。だから、プライバシーは尊重してほしい」 時折、「ちょっと面白いこと…実はブレイキンで0点だったの(笑)」と冗談を交えながら、切実に訴えかけたガン。ただ、投稿のコメント欄にも「なんで五輪に出たんだ」「君は誰かのチャンスを盗んだ」「全力を尽くした? マジか!?」「なんであなたが選考されたかはやっぱり疑問だ」といった批判の声は集中。ポジティブな意見がなかったわけではないが、やはり火に油を注いだ感は否めない。 アスリートに対するSNS上の誹謗中傷が問題視されたパリ五輪。そのなかでガンのように大会後に大きな批判を受けるケースも増えてきている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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