今年から「シングルマザー」になるという友人。現在「年収250万円」だそうですが、母子家庭の場合「年収」はどれくらいあれば安心なのでしょうか…?
これからシングルマザーになる方で、現在の年収で生活費を賄っていけるのか不安な方も多いでしょう。特に子どもの人数が多いとそれだけ生活費の負担も増加する可能性があります。友人としても心配になるかもしれません。 そこで今回は、母子家庭の平均年収や生活費を解説します。収入面で生活が苦しい場合に利用できる国や自治体の支援制度もご紹介しているため、参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
母子家庭の平均年収
厚生労働省が公表している2021年の「全国ひとり親世帯等調査」によると、ひとり親世帯の平均年収は以下の通りです。 ・母子家庭の場合:272万円 ・父子家庭の場合:518万円 母子家庭の方が父子家庭夜よりも250万円程度低くなっています。これは、就業における雇用形態も大きく影響していると考えられます。同調査によると、母子家庭と父子家庭の就業における雇用形態は表1の通りです。
※厚生労働省「令和3年全国ひとり親世帯等調査結果の概要」を基に筆者作成 母子家庭と父子家庭ともに就業率は同じくらいとなっています。しかし、父子家庭では7割程度が正社員である一方で、母子家庭では5割程度と少ない傾向にあります。 また、母子家庭では、パートやアルバイトの方の割合が高い点も、父子家庭より平均年収が低い原因と考えられそうです。
母子家庭の1ヶ月にかかる生活費
総務省が公表している2021年の家計調査によると、母子家庭の1ヶ月にかかる生活費の目安は、23万6839円となっています。この生活費の内訳も確認してみましょう。 ・食費:5万5728円 ・住居:2万9136円 ・光熱・水道:1万6986円 ・家具・家事用品:9255円 ・被服及び履物:1万228円 ・保健医療:7782円 ・交通・通信:3万5000円 ・教育:2万2983円 ・教養娯楽:1万8732円 ・その他の消費支出:3万1008円 単純計算で年間284万2068円の生活費がかかるため、今回のように年収250万円の場合は30万円程度の生活費が不足する可能性があるでしょう。 さらに内訳を見ると、食費が大きな割合を占めているようです。住居に関しては、持ち家の方も含まれる数値となっているため、賃貸住まいの母子家庭の場合はさらに生活費がかかっていると想定できます。 以上から、一概にはいえませんが、300万円程度の年収があると安心できると考えられます。