スバルBRZ、2戦続けてのブレーキトラブルに意気消沈。前戦とは異なる症状「仮説を立てて何らかの検証をしないと」
スーパーGT第7戦オートポリスでは、ブレーキトラブルで大きなクラッシュに見舞われた61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。2週間後の開催となった第8戦もてぎでは、またもブレーキトラブルが襲った。 【リザルト】スーパーGT第8戦もてぎ:決勝結果 前戦オートポリスでは、第2ヘアピンのブレーキングポイントで井口卓人が「ブレーキが抜けた」感覚を覚え、減速することなくスピン状態でバリアにぶつかった61号車スバル。小澤正弘総監督によると、キャリパーからの液漏れが発生していたとのことで、今回のもてぎ戦に向けては対策を施し、マシンを修復した上でレースに臨んでいた。 予選5番手からスタートし、ポイント圏内で走行を続けていた61号車だったが、山内英輝がドライブ中のレース中盤、1コーナーへの進入で姿勢を乱しコースオフ。映像では、左フロントのホイール付近からパーツが弾け飛んだことが確認できたが、ブレーキディスクが割れてしまったという。 「前回はキャリパーからの液漏れでブレーキを失ってしまい、止まれなかったのですが、今回は左側(のローター)が割れてバラバラになった一方で、右側が効いている状態だったので、制動力は多少あったということです」 レース後に、アクシデントの状況をそう説明した小澤総監督。すぐに原因を掴めるようなトラブルではないため、「これから調査してみないと分からないので、今の今でこうするああすると言うことは……無理ですよね」と言葉少なであった。 「過去に実績のあるシステムなので、原因には違うフェイル(問題)が絡んでいると思いますが、調査してみないとわかりません。それも、ただデータロガーを見るだけでは分からなくて、仮説を立てて何らかの検証をやらないと先が見えてこないので、その辺をやって……というところです」 トラブル直後は、マシンを降りた山内も、ピットで見届けていた井口も感情を爆発させていた。チームの悔しさは察するにあまりある。最終戦鈴鹿まで1ヵ月のインターバルがあるが、次戦こそはノートラブルで速さを活かすことができるか。
戎井健一郎