【Challenge! 新人競輪選手紹介】川田真也「輪太郎もちゃんとナメてきて…」
125期、126期のルーキーを取り上げる「Challenge! 新人競輪選手紹介」。今回はバス釣りに情熱を注ぐ川田真也(24=埼玉)をピックアップ。彼の自転車人生は常に一歩先を行く〝同級生〟との切磋琢磨が原点だった。 中学時代は卓球部に所属していたが、「もっと体で勝負できるスポーツをしたい」との思いから川越工業高校では自転車競技部の門を叩いた。初挑戦ながら「乗ってみたら意外と良いタイムが出て、これならいけるかも」と、手応えを感じたという。 同級生には現在S級で活躍する太田龍希、山田雄大(ともに117期)が在籍。高いレベルの中で切磋琢磨した。「特に龍希はズバ抜けていて、敵いませんでした。1年生のころから全国大会に出場し、僕たちを引っ張ってくれました」と振り返る。 指導者にも恵まれた。「365日のうち360日を部活に費やしてくれた」という熱心な監督と、〝龍希の父〟であり現在の川田の師匠でもある太田真一(75期)や飯田威文(67期)といった外部コーチから指導を受け、最高の環境で技術を磨いた。 その後、日体大に進学。大学時代は「とにかく本番に弱くて…」と目立った成績は残せなかったが、卒業後に競輪選手養成所の試験に一発合格。今年5月、平塚のルーキーシリーズでデビューを果たすと、2か月後7月本デビューの宇都宮で初優勝。地脚(スタミナ)を活かした長距離の先行を武器に、今期すでに3Vを飾るなど、順調なスタートを切った。 目標とする選手をたずねると、即座に〝太田龍希〟の名前を挙げる。「龍希の存在は大きいですね。高卒で養成所に一発合格し、9連勝でS級に特別昇級もしているし、本当にすごい。先行のペースや波のつくり方が上手で、勉強になることばかり」。家が近所で部活帰りにいつも一緒に帰る仲だったという高校時代と変わらず、今も太田の背中を追い続けている。 そんな川田が熱中しているのが趣味のバス釣りだ。「休みのたびに車で片道1時間半かけて霞ヶ浦まで行って釣りをしています。正直、釣りをするために練習を頑張ってると言ってもいいくらい」と笑顔を見せる。 ゆくゆくは釣りの大会〝ゲームフィッシング〟への出場も視野に入れているという。「気温や風の状況に合わせてルアーを選んで、それがハマったときの快感。それに魚が食いついた瞬間の〝生き物の感触〟が何とも言えないんです」と目を輝かせる姿が印象的だった。 釣りでリフレッシュし、競輪で結果を出す。全力で充実した毎日を楽しみながら、高みを目指していく。 Q&A ――釣りといえば同期の塩島嵩一朗も有名 川田 何度か海釣りに連れて行ってもらいました。ワラサを釣って、その場でさばいてくれました。すごいですよね(笑い)。めっちゃ美味しかったです。 ――仲のいい同期は 川田 塩島さん、西村剛さん、そして弓矢輪太郎。僕年下になめられがちなんですけど、輪太郎もちゃんとナメてきて(苦笑い)。クソガキだけど、自転車の話になるとすごい真面目なんですよ(笑い)。 ☆かわだ・しんや 2000年11月13日生まれ、栃木県宇都宮市出身。173センチ、80キロ。師匠は1999年グランプリ覇者の太田真一(75期)。目標は「長く現役を続けられる選手」
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