小樽市の小3女児虐待死、学校と関係機関の連携が不十分 市側が釈明
北海道小樽市で10月、継母に暴行を受けた小学3年の女児が死亡した事件について、市と市教育委員会が25日、会見を開いた。学校と関係機関との連携や情報共有が不十分で虐待を発見できなかったとしている。 【写真】小樽市役所 中島正人教育長らは「連続で30日以上欠席している児童がいれば学校は市教委などへ相談する」との市の指針が今回は守られていなかったと釈明。理由として、女児が通っていた学校は、指針を認識していたが父母との関係が悪くなると考え、踏み込んだ対応ができなかったと説明。また市の担当者間でも情報共有が不十分だったとした。 今後、不登校が長引いている子どもについては、児童相談所など関係する機関との情報共有を徹底するとしている。 市側によると、女児は今年4月から亡くなる直前までの授業日数111日のうち、98日欠席していた。この間、担任教師や校長らは、父母と電話したり家庭訪問したりしたが、継母らから「今は学校に行きたくないと言っている」と児童との直接の接触を断られることが多くあったとしている。 また身体測定の際にも、あざなど虐待をうかがわせるケガはなかったという。このため学校側は事件発覚まで、虐待に気づけなかったとしている。 傷害容疑で逮捕され傷害致死容疑で送検された継母について、札幌地検は来年1月末までの予定で、精神状態を調べるための鑑定留置をしている。(上地兼太郎)
朝日新聞社