年賀はがき、今年どうする? 「送る」6割、近況伝える
2025年用お年玉付き年賀はがきの値上がりなどを受け、山形新聞の「寄り添うぶんちゃん取材班」は、年賀はがきを今年送るかどうか県民の受け止めを聞いた。回答数は約150人で「送る」が6割近くの一方、「送らない」は3割以上だった。交流サイト(SNS)でのあいさつが定着しつつある中で、「送る」が半数以上いるものの、「送らない」の中には「年末の忙しい時にストレス」「出費が痛い」と心理的、物理的な負担から取りやめを決断した人もいるようだ。 「送る」の回答は58%に上る。山形市の50代主婦は「久しく会っていない友人でも近況報告の一文でつながる」と良さを挙げた一方で、通信アプリLINE(ライン)のグループで年賀状をやめると提案した人に、みんなが賛成だったとして「昔の風習が失われていく」と嘆いた。川西町の60代建設コンサルタント男性は「年1回だが、大事にしたい」としつつ「高齢になれば出さなくなるかもしれない」と負担がある面も示した。
他に「温かみがあり、なくしてはだめ」(南陽市の70代無職男性)、「値上がりしたが年1回のやりとりで近況が分かる」(新庄市の60代主婦)、「自ら年賀状じまいを切り出せない」(尾花沢市の50代会社員女性)、「生存証明」(山形市の90代自営業男性)といった意見もあった。 「送らない」は34%。具体的な意見として「家計節約のため。年に一度だが出費が痛い」(米沢市の50代無職女性)、「面倒くさくなり、身辺整理も必要。郵便料金の値上げもある」(東根市の60代無職男性)と値上げを背景に出費を抑える狙いもあるようだ。 一方で「『今年は会いたい』の常とう句が、何十年も続きうっとうしくなった」(山形市の70代無職男性)など形骸化を嫌う声も寄せられた。心理的に苦痛だとする意見もあり「年末の忙しい時にストレスになるのでやめた」(鶴岡市の70代会社役員男性)、「お金や手間がかかる。写真付きをもらうと処分に困る」(上山市の40代会社員女性)などの声があった。