上司の印鑑を無断で持ち出し…福祉担当の40代男性職員が不適切な事務処理「期限が迫っていて、迷惑をかけることを避けたかった」札幌市役所
26日札幌市は、中央区役所保健福祉部で障害福祉サービスの支給決定業務を担当していた40代の男性職員が、上司の決裁印を無断で押すなど不適切な事務処理を行っていたと発表しました。 札幌市によりますと、男性職員は今年9月から12月にかけて、障害支援区分を更新する申請者3人について、必要な審査をせずに書類を偽造し、上司の決裁印を無断で押すなどして偽造した通知書を送りました。 また別の申請者3人については、処理をしていませんでした。 このほか障害福祉サービスを利用する申請者40人についても、必要な書類を整えないまま、無断で上司の決裁印を押して、でたらめな通知書を送っていました。 ■発覚の経緯 12月6日、休暇中の男性職員に代わり、同僚が申請書類を整理したところ、不適切な事務処理の形跡を見つけ、上司に相談し発覚しました。 ■不適切な処理した理由 札幌市の聞き取りに対し、男性職員は、事務処理が不適切だったことを認めて「期限が迫っていて、利用者に迷惑をかけることを避けたかった」などと説明しているということです。 札幌市によりますと、男性職員は体調不良などにより事務処理を適切に行えず、6月下旬以降は、特に業務が遅れがちだったものの、上司や同僚に相談ができなかったということです。 ■偽造の手口 上司の印鑑は、勤務時間中は上司の机の引き出しに保管されていましたが、男性職員は、上司がトイレなどで席を離れた際に、同僚らの目を盗んで持ち出していました。 ■申請者等への対応 札幌市は、関係者に説明と謝罪をしたうえで、改めて申請書を処理し、申請者への不利益は生じていないと説明しています。 ■再発防止について 札幌市は、仕事が遅れがちな職員への助言や支援を徹底するほか、決裁印を鍵のかかる引き出しに保管するなど管理の徹底を図るとしています。 また男性職員のほか、決裁印を無断で使われた上司についても処分を検討しています。
北海道放送(株)
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