「なぜカバンがいつも重くなるの?」不安でいろいろ持って行ってしまう…図書館司書の30代女性が抱える“お困りごと”の解決策は
〈「なぜ、僕には親友がいないんだろう?」インフルエンサーと繋がって人脈を広げたいのに…10代男子学生の“純粋な悩み”〉 から続く 【写真】この記事の写真を見る(2枚) やらなければいけないことを先延ばしにしてしまった。大事な手続きや持ち物を忘れてしまった。そんな失敗を繰り返して「私はだらしない人間だ」「情けない」「恥ずかしい」とがっかりしてしまうことはありませんか? ここでは、普段からADHD(注意欠如多動症)の大人にカウンセリングを提供し、自身もADHD特性のある臨床心理士・中島美鈴さんが、実際に担当されたケースをいろいろ混ぜた架空の人物の「お困りごと」を解決する 『仕事も人生も、これでうまく回る!不器用解決事典』 (朝日新聞出版)より一部を抜粋。 「コンパクトな荷物でお出かけしたいのに、なぜカバンがいつも重くなってしまうんだろう?」と悩んでいる30代司書の女性に対して、中島先生が提案する解決法を紹介します。(全4回の4回目/ 最初から読む ) ◆◆◆
シオリさん(30代、図書館司書)のぼやき
かばんの中に傘、スマホの充電器、充電コード、ワイヤレスイヤホン、水、のど飴、絆創膏など多くの物が入っていて、いつも重く肩も凝ってしまいます。出先でなかったら困るかもしれないという不安があって持っているんだけれど、実際にはほとんど使わないものばかり。 コンパクトなかばんで出勤やお出かけすることに憧れます。
なんで、こうなるの?
荷物の多い人の背景には、優先順位がつけられないことや、過去に忘れ物をしてひどい目に遭った経験による不安があると思われます。 シオリさんは、必要なものと不必要なものの区別ができていないので、かばんの中にものを詰め込みすぎてしまい、実際には使わないものも多く入れることになります。 しかし、その背景には、学生時代に忘れ物をして𠮟られた経験があるのです。それ以来、シオリさんは、いつもランドセルや学生かばんにすべての教科書を入れて登校しました。かなり重かったのですが、そのおかげで忘れ物をせずに済んだのです。 大人になった今でも「念のために」とあれもこれも持ち歩かないと不安なのです。重い荷物を毎日持っていると、肩も凝るし疲れます。シオリさんはもっとおしゃれでかわいい小さなバッグで出かけてみたいなと思っています。
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