2024年のベスト・ファミリーハッチバックは? ゴルフ/308/カローラ・スポーツ 3台比較試乗(1)
カローラと対極的な308のインテリア
一方で他の2台にはない、しっかり握れるシフトレバーが備わる。ハードスイッチが並んだ、エアコンの操作パネルも残っている。シートヒーターのスイッチなどは、感心するほど頑丈そうだ。1960年代の初代から乗り換えても、すぐに操作できそうに思える。 完璧ではない。小物入れは多いとはいえず、カップホルダーは小さい。インフォテインメント・システムはアップル・カープレイに対応するが、本来のシステムへの切り替えは面倒くさい。 運転支援システムのメニューには、わかりにくい用語が多用されている。この辺りは、308やゴルフの方が良く練られている。 その308は、インテリアでカローラ・スポーツと対極的。デザインはスタイリッシュで、素材には上級感がある。ひと目で魅力的な車内だと思える。金属風のセンターコンソール・パネルは、ダーク基調の内装と好ましいコントラストを生んでいる。 インフォテインメント・システムのグラフィックも美しい。メーター用モニターの表示は、立体的に見える効果付きだ。 とはいえ、人間工学には疑問もある。高い位置のメーターパネルと、小径で低い位置のステアリングホイールという組み合わせの、i-コクピットは308でも健在。しっくり来る姿勢は取れるが、メーターパネルの一部が隠れてしまう。 エアコンのインターフェイスは、タッチモニター内。アップル・カープレイを起動させると、その表示が消えて使いにくい。 この続きは、ゴルフ/308/カローラ・スポーツ 3台比較試乗(2)にて。
イリヤ・バプラート(執筆) ジャック・ハリソン(撮影) 中嶋健治(翻訳)