ガーナ産カカオ豆の生産量回復に光明か 政府機関の財務状況にも明るい兆し 生産性改善へロッテが初の苗木寄贈
COCOBODの機能も回復の兆しがみられる。 2022年12月にガーナがデフォルトに陥って以降、依然として資金が潤沢ではない状況が続く中、今クロップから、買い付け価格の60%をトレーダーから先に資金を入れてもらい、カカオ豆を農家から買い上げる方式を取り入れたという。 これにより「買い付け資金(借金)の額が従来に比べて減る見通しのため財務状況は昨年より回復していると考えられる」との見方を示す。 3~5年の中長期の生産見込みについては「EUDR(森林破壊防止規則)の施行により、農地を広げての収量増が期待できないため、農地あたりの収穫量が改善しない限り今後も生産量は増加しないという見方が一般的。ただし、需給バランスによって市場価格が他の作物よりも相対的に高い状況が続けば、生産意欲は向上すると予想される」と指摘する。 ロッテでは、サステナブル調達を通じて安定調達の基盤を引き続き作っていく。今回、農家の生産性改善につなげるため苗木の寄贈に踏み切った。 ロッテのチョコレート事業は、1964年の「ガーナミルクチョコレート」発売以来、ガーナのカカオ生産地からの高品質カカオを調達している。