【新日本インタビュー】エル・デスペラード、1・4東京Dで激突するDOUKIは「周囲の認知がやっと能力に追い付いてきた」
DOUKIの躍進は当然、『民意を得た』感じ
エル・デスペラードへの特別インタビュー前編では、主に6月に開催されたプロデュース興行『DESPE-invitacional』を振り返ってもらった。後編では1.4東京ドーム大会『WRESTLE KINGDOM 19』でのDOUKI戦について、そして2025年の展望を語ってもらったのだが、やはり今年も彼から目が離せそうにない。(取材・文=橋場了吾) 【写真】「可愛い妹。いいマスク兄妹だ!」…スターライト・キッドとの“マスク2ショット” エル・デスペラードは、7月5日にDOUKIに敗れ今年2度目のIWGP Jrヘビー級王座から陥落した。しかし、そのDOUKIへ1.4東京ドーム大会で挑戦が決まっている。かつては鈴木軍として一緒に暴れまわっていたDOUKIについて、デスペラードはどう感じているのか。 「意外でも何でもない……あれぐらいできるやつだったんで、はい。ほかのインタビューでも同じ内容があるかもしれないですけど、実際そう思っているものは仕方ないので。周囲の認知がやっとDOUKIの能力に追いついたという感じですね。デカくもないし、取り立てスピードがあるわけでもない。でも動きがトリッキーで綺麗だよね、という印象だったと思うんですけど、僕らの感じ方はやっぱり違っていて。細かいところの試合中の気配りも含めて、安心してできるな、というのはずっとあったんですよ。でもそういう部分は目立たないからこそ、浸透するのに時間がかかるわけじゃないですか。 それがようやく時間を経て『民意を得た』というか。(自分が膝のケガで)欠場中は悔しくなるからほとんど試合を見ないようにしているんですけど、タイトルマッチはちゃんとフォローしていて、彼らしい試合をしているなという感じですね。ここで急に(海野)翔太のことを差し込むんですけど、あれ(ブーイング)に感じるのは、あいつはできるやつだから応援しなくてもスターになるだろう、というのが見えちゃって応援できないのかなと。DOUKIみたいにすごく能力がある選手で、でも勝ち星に恵まれず特に大きなスポットも当たることもなくずっと頑張っている選手は応援される……そういう部分でやっぱり『民意を得ている』と思いますね」 そのDOUKIとの対戦は、デスペラードにとってすごいプレッシャーだという。 「もちろん自分が落とした相手に挑戦して、やっぱりダメでしたというのは『もうお前やめとけ』となっちゃいますからね。そういう意味で、プレッシャーがかかっているのはこっちだと思いますよ。僕の場合は、ベルトを落としたことがきっかけになって欠場に入ったというのもありますから。クリス(・ブルックス)と対戦したときにも、とんでもない刺激的なことをやらせてもらったから、欠場期間を帳消しにするぐらいプロレスを楽しみきったんで。『プロレスやりたい貯金』ができたから欠場に入れたんですけど、先日復帰(11.17大阪/エル・デスペラード&スターライト・キッド対ザック。セイバー・Jr.&舞華)していきなりミックスドで相手にザックがいて。(妹分の)キッドは、自分でやりたいことを考えて、ちゃんとやっている選手ですよ。そもそも考えることすらしない選手も結構いますし、具現化するなんて考えている選手はもう一握りなんですよね。彼女はしっかりその部分を持っていて、近くにいてその欲とか熱とかすごい感じますし、僕にもいい刺激になっています」