駒沢大2位、復路は新記録V…ゲームチェンジャー7区佐藤圭汰は区間新で力の違い見せつける
3日の箱根駅伝復路は、青学大が往路のリードを守り切り、2年連続の総合優勝を果たした。6区野村(4年)が区間新記録の快走でリードを広げ、8区塩出(3年)、10区小河原(1年)も区間賞を獲得。駒大は7区佐藤(3年)の区間新などで追い上げて、復路優勝を遂げたものの及ばなかった。
区間記録を57秒更新、1分40秒差まで詰め寄る
駒大は往路で青学大に3分以上離されても、総合優勝をあきらめてはいなかった。7区にゲームチェンジャーとなる佐藤(3年)を置いていたからだ。
前回は3区で青学大にリードを許して以降、全く反撃できなかった。その反省を踏まえ、復路にも大砲を配した。ただ、佐藤は恥骨の故障を経て、約10か月ぶりのレース。本人も周囲も一抹の不安を抱えていたが、5000メートルの室内日本記録を持つスピードランナーは、力の違いを見せつけた。
3位でたすきを受けると、持ち前の大きなフォームで躍動。前にいた中大の選手を10キロあたりで置き去りにした。「練習不足もあってラスト3キロはきつかった」というものの、従来の記録を57秒更新する区間新。青学大に1分40秒差まで詰め寄り、レースを予断の許さない状況に持ち込んだ。
2年生3人も奮起
エースの爆発に刺激され、8~10区を担った2年生3人も奮起。青学大が2022年に作った復路記録を46秒塗り替えて復路優勝をもぎ取り、藤田敦史監督は「間違いなく来年につながる」と表情も明るかった。
夏場までは選手層の薄さが指摘されながら、秋以降に下級生が台頭。10区間のうち2区の篠原倖太朗以外は1年生2人を含む3年生以下が担った。来季の駅伝シーズン、駒大の巻き返しが期待できそうだ。(渡辺直樹)