1月9日はジョーン・バエズの誕生日 『名もなき者』モニカ・バルバロの新場面写真公開
2月28日に公開されるティモシー・シャラメ主演映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』より、モニカ・バルバロの場面写真が公開された。 【写真】モニカ・バルバロが演じるジョーン・バエズ 本作は、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』『フォードvsフェラーリ』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のジェームズ・マンゴールド監督が、主演にシャラメを迎えて、ボブ・ディランの栄光と苦悩を描く伝記映画。 60年代初頭、後世に大きな影響を与えたニューヨークの音楽シーンを舞台に、19歳だったミネソタ出身の一人の無名ミュージシャン、ボブ・ディランが、時代の寵児としてスターダムを駆け上がり、世界的なセンセーションを巻き起こしていく様子が描かれる。 『トップガン マーヴェリック』のフェニックス役で知られるバルバロが本作で演じるのは、大ブレイクを果たす以前、ギター片手にニューヨークへとたどり着いたディランが出会った同い年のアーティスト、ジョーン・バエズ。1月9日が84歳の誕生日となる。 当時まだ無名の青年だったディランにとって自身が求める成功の象徴ともいえるほどに、その時すでに目覚ましい活躍をみせ“フォークの女王”とも称されていたバエズ。ディランがその才能を発揮し瞬く間にスターダムを駆け上るそばで、心も歌声も通じ合わせながら、時代が大きく移り変わるなか波乱万丈の道をともに進んでいくパートナー関係を築いていく。劇中でも、愛を交わした翌朝にまだ作りかけの「風に吹かれて」を一緒に口ずさむシーンや、当時のアメリカにおいてカウンターカルチャーのシンボルイベントとして最盛期を迎えていたフォーク・フェスティバルでの壮大なデュエットなど、惹かれてはぶつかる2人が歩んだ人生の一端を垣間見ることができる。 バルバロは、ボイスコーチとの鍛錬を経て、シャラメ同様に劇中すべての歌唱パフォーマンスを自身で披露。2025年度のアストラ映画賞(旧ハリウッド批評家協会映画賞)では、ブレイクスルー・パフォーマンス賞を受賞した。 公開された場面写真でも、ステージ上でギターを奏でながら豊かな表情を見せるステージングが捉えられているほか、マンゴールド監督の演出を受ける撮影裏の様子も。バルバロは実在のアーティストを演じるにあたってバエズ本人に直接連絡を取ったことで、「ジョーン・バエズと話しているうちに、彼女になるためにいくら勉強したり完璧さを求めても無理だと悟りました。彼女はユニコーン(唯一無二で真似できない存在)なんです」と見えないプレッシャーから解放された感覚を覚え、映画の中で生きるバエズを体現することができたと語る。 マンゴールド監督も「ディランはバエズに会うことで、すでにかなりの成功を収め、ステージの世界とレコーディングの世界の両方のルールに精通している人物に出会ったわけです。バエズを演じる人を探すとき、私はそのような厚みを体現できる俳優を探していました」と語り、2人の歌&芝居のハーモニーについて「彼らは互いに、相手ができないことをできる人物であり、それは同時に競争心と尊敬心を生み、そして火花が散る」と自信を持って評した。 また、本作のサウンドトラックについて、マンゴールド監督は、「私にとって、この映画の作り方はひとつしかなかった。それは、演じるアーティストたちに魂からなりきるため、滲み出るような才能と野心(と覚悟!)を持ち合わせた俳優を起用すること。そして、そのアーティストたちが歌を歌わなければならなかった、あの世界を描き出すため、私たちはそのパワーや美しさ、荘厳さを決して差し替えず、むしろ祝い、称えたんだ」とコメントを寄せた。
リアルサウンド編集部