ドジャースVSパドレス:王者を敗退寸前に追い込んだ、現在MLBで最強のライバル関係
ロサンゼルスタイムズ紙のビル・シャイキン記者が現時点でMLBで最強のライバル関係は「ドジャースVSパドレス」だと報じている。 ワールドシリーズ前の数日間、MLBの歴史と伝統の象徴でもあるドジャースとヤンキースのライバル関係が大きく報じられた。ドジャースがブルックリンにいた最後の10年間、ドジャースはワールドシリーズでヤンキースと6回対戦した。しかし、それは今や遠い昔の話となっている。 ヤンキースとレッドソックスは、03年と04年のプレーオフで対戦し、7試合の激闘は地域的なライバル関係を超え全国的な注目を集めた。03年、レッドソックスのペドロ・マルティネスはヤンキースのドン・ジンマーコーチを地面に叩き伏せ、ヤンキースの2人の選手が敵地フェンウェイ・パークのグラウンドキーパーと言い争った。それも20年前のことで、今のレッドソックスは全国的な関心を集められないとする。 ムーキー・ベッツをドジャースにトレードして以来、5シーズンで3度ア・リーグ東地区の最下位に沈んだ。ベッツをトレードしたレッドソックスの元アシスタントGMザック・スコットは「ムーキーと(長期)契約することについて社内で話し合ったとき、オーナーはメガ契約に興味がないと言っていたことを思い出す」とツイートしている。 パドレスには、3億ドル以上の契約を結んだ選手が2人、さらに2億8000万ドルの契約を結んだ選手が1人いる。パドレスの故ピーター・サイドラーオーナーがスター選手に巨額の投資を始めたとき、地元ファンたちはドジャースとの本物のライバル関係が始まったと狂喜した。そして22年のポストシーズンでは、パドレスがドジャースを倒し、24年は、ドジャースがパドレスに1勝2敗と崖っ縁に立たされながら、投手陣が奮起し、2試合連続シャットアウトで逆転。選手たちは互いに闘志をむき出しにし、両チームのファンはドジャース監督の元にマニー・マチャドが投げたボールの意味について議論を戦わした。 ドジャースの共同オーナーであるマジック・ジョンソンは、世界一を達成した後、「私はパドレスとのシリーズが鍵だったと思う。彼らとの戦いは、私たちを高いレベルに引き上げた」と振り返った。パドレスのA.J. プレラー編成本部長はGM会議で、「私たちはワールドシリーズで勝てるチームだと思っていた。ドジャース相手にあと1試合勝てば、物語は大きく変わっていた」と悔しがる。 戦いは続く。「プレーオフに入る前、良い先発投手が4人いた。ダルビッシュ有、ジョー・マスグローブ、ディラン・シース、マイケル・キングで、4人はどこのチームのエースでも打ち負かせる実力がある。それが私たちの大きなアドバンテージ。来年はジョーが(トミー・ジョン手術を受けて)いないので、このオフはさらに先発投手を探すことが課題」と意気込んでいる。