海外メディアも池江璃花子の奇跡の東京五輪出場権獲得を称賛「不屈の努力と意志の強さが新しいプランの舵を」
記事は「日本水泳連盟は、五輪派遣基準タイムを57秒10に設定しているが、五輪の個人種目で泳ぐことも認められるかもしれない」と推測。今後、得意とする50m、100m自由形に五輪出場権を狙って出場する予定であることを紹介した。 ここまでの復帰ストーリーについても「池江は2019年2月に白血病を診断される前は東京五輪のメダル候補だった。2019年12月に退院した際に彼女は2024年のパリ五輪での出場を希望することを明かしていた。東京五輪が1年延期された後、池江は昨年7月23日に無観客の五輪スタジアム(国立競技場)で行われた大会1年前のイベントで五輪聖火のランタンを掲げた。彼女は8月に競技に復帰した」と説明。 「日本メディアによると、昨年12月に50m自由形で競い合えるタイムを出した後、東京五輪出場への考えが浮かび始めた。白血病が診断される前、池江は2018年の主要国際大会となるパンパシフィック選手権で100mバタフライに勝った。彼女はケイティ・レデッキーに次いで200m自由形で銀メダルを取った。その後、2018年のアジア大会で個人4種目を含めて6個の金メダルを獲得した。16歳で出場したリオ五輪では100mバタフライで5位に入った」と、闘病前の素晴らしい実績を書き連ねた。 英BBCも「日本の池江が白血病と診断されてから2年後に400mのメドレーリレーでの東京五輪出場資格を得た。20歳(の池江)は日本の五輪選考会で100mバタフライを57秒77で制し五輪出場を内定させた」と伝えた。 記事は、「池江は約10カ月の入院生活を経て、昨年3月に練習を再開した。今年2月に行われた東京都オープンの50mバタフライで復帰後、初勝利を収めた後、彼女は”今年の五輪出場は期待していない”と話していた」と紹介。 「池江は個人の出場資格記録となる57秒10には届かなかったが、今週に行われる50mと100m自由形の日本での選考会で個人出場資格をつかむチャンスがある」と続けた。 水泳専門誌の「スイム・スワン」は「白血病からの生還者、池江が東京五輪大会の出場資格を得る」との見出しを取って報じた。 記事は「今夜、東京で素晴らしい偉業があった。20歳の白血病からの生還者、池江が女子100mバタフライで57秒77の記録で金メダルをつかみ表彰台の頂上に立った。五輪の日本代表に個人で出場する記録には及ばなかったが、日本水泳連盟が女子のメドレーリレー枠に求めた57秒92の五輪派遣標準記録を十分に突破した」と伝えた。 記事は池江の経歴や白血病との闘病からの復帰について触れつつ、「池江は日本選手権で50m、100mの自由形にも出場する。(100mバタフライで)57秒77を出したことは、この2種目のいずれかで個人基準記録を破る可能性を考える上で幸先がいい」と評価。 「池江の元々の計画は、次の五輪となる2024年パリ大会への出場を狙いつつ、ただ日々進んでいくことだった。だが、不屈の努力、意志の強さ、素晴らしい才能が、池江に新しいプランの舵を取らせることになった」と絶賛した。 池江が優勝した100mバタフライは体力が必要な種目のため「一番戻ってくるのに時間がかかると思っていた種目」だった。この先は、さらに飛躍する可能性のある3種目にエントリーしている。7日に100m自由形予選、準決勝、8日に同決勝。9日には50m自由形予選、準決勝、10日には50mバタフライ予選、決勝、50m自由形決勝の2つの種目に挑戦する予定だ。