「桜が咲く頃にいい判決を」高裁の判断を待つ愛知の原告の思い 同性婚訴訟で福岡高裁も「違憲」
CBCテレビ
全国で争われている「同性婚訴訟」。福岡高裁で13日違憲判断が示されました。 愛知でも12日に結審を迎え、当事者の思いを改めて聞きました。 【写真を見る】「桜が咲く頃にいい判決を」高裁の判断を待つ愛知の原告の思い 同性婚訴訟で福岡高裁も「違憲」 同性婚が認められないのは憲法に反すると訴えている、いわゆる「同性婚訴訟」。13日、福岡高裁で国が同性婚を認めないことは違憲だという判断が出されました。 (九州訴訟原告 こうぞうさん) 「ぜひ今度は国会で(同性婚の)議論を進めていただきたい」 愛知を含む全国6つの原告団が国を訴えているこの裁判。一審の地裁判決では、愛知を含む5つで「違憲」もしくは「違憲状態」の判断が示され、続く控訴審でも札幌、東京、そして13日の福岡と、全て違憲の判断です。 ■愛知訴訟の原告「裁判官にしっかり伝わるように…」 愛知県内に住む鷹見彰一さん(仮名)。パートナーの大野利政さんとともに、愛知訴訟の原告団に加わっています。 (大石邦彦アンカーマン) 「いよいよ結審どんな気持ちですか」 (鷹見彰一さん) 「意見陳述もさせていただくのですが、今まで伝えてきたことも含め、最後のまとめで裁判官の方にしっかり伝わるといいなと」 12日、控訴審の結審を迎える日。鷹見さんは法廷で意見を述べることになっていました。 (鷹見さん) 「同性婚が実現されると、『少子化に拍車がかかる』みたいな意見もあるが、幸い私たち2人を見て、当事者じゃない方でも『結婚したい気持ちがすごく高まった』とか声が届いたりするので、結婚願望を高めたりとか子どもが欲しい思いを高められたのかなと、きょうは話したい」 地裁では違憲の判断でしたが、高裁でそうなるかが心配です。 (鷹見さん) 「もし合憲になったらどうしよう。足を引っ張っちゃうんじゃないかみたいなプレッシャーは少なからずある」 ■「桜が咲く頃にいい判決を」愛知訴訟原告の思い 一緒に暮らしていても法的には夫婦ではなく、配偶者控除や相続、手術の同意など夫婦なら当然のことが認められない現状。 去年9月に男の子の養育里親にもなりましたが、法的な家族ではありません。法廷では、国が同性婚について真摯に向き合うような司法判断を求めました。
(大石アンカーマン) 「私も傍聴させていただきましたが、ご自身の思いをしっかり伝えられたんじゃないですか」 (鷹見さん) 「はい。裁判官の方にしっかり届くように、ちゃんと声を張ってお話しできたかなと」 高裁判決は来年3月。 (大石アンカーマン) 「来年の3月、どんな判決を期待したいですか」 (鷹見さん) 「ちょうど桜が咲く頃なので、同じように、みんながぱあっと晴れやかになれるようないい判決を期待して待ちたいと思います」 当事者は、一連の同性婚訴訟が国の婚姻制度の見直しにつながることを待ちわびています。
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