派遣社員ですが、派遣先で「契約社員にならないか」と言われました。収入は「月24万円」と変わりませんが、ボーナスが支給されるそうです。なにか“デメリット”はあるのでしょうか?
派遣社員として仕事を始めて1年、2年と勤続年数が増えると、勤務実績や評価を考慮して勤務先から契約社員にならないか打診されることもあります。直接雇用に切り替えると1回あたりの契約期間が延びて将来設計を立てやすくなる一方で、いざというときに辞めにくくなるかもしれません。 本記事では、勤務先から「額面月収24万円の契約社員」への転換を提案されたケースを想定します。派遣社員のときと収入規模が変わらない場合、提案を受けることで発生するメリットやデメリットについて解説します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
派遣社員から契約社員になるメリット
派遣社員は一般的に派遣元と呼ばれる人材派遣会社に登録し、派遣先の企業で指揮命令を受けて勤務します。毎月の給与は派遣会社から支払われ、1回あたりの契約期間は数ヶ月程度と短いことも多いです。 一方、派遣先と直接雇用契約を結んで契約社員になると、給与の支払者や社会保険の加入先などが異なるので雇用関係が大きく変化します。企業によって詳しい内容は変わりますが、一般的には1回あたり1年以上の雇用契約を結ぶことが多いと考えられます。 派遣社員のときに比べると雇用が安定し、企業としてもすぐ辞められるリスクが軽減されるため、これまで以上に幅広く業務を任せられ、重要な仕事に携われる機会も増えるかもしれません。 直接雇用されると待遇面も大きく変わり、ボーナス(賞与)を受け取れるようになるケースもあります。2024年5月に一般財団法人労務行政研究所が発表した「東証プライム上場企業の2024年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」では、ボーナス支給月数の平均は全体で2.64ヶ月となっています。 夏と冬あわせて「5ヶ月分のボーナス」を受け取れる場合、月収24万円だと年間120万円もらえます。税金や社会保険料などが控除されて実際に受け取る金額は額面よりも少なくなりますが、派遣社員だともらえないことも多いのでボーナスの有無は無視できないでしょう。