両国駅 “幻” の3番線ホームで日本酒片手におでんをつつく「おでんで熱燗ステーション」
墨田区のJR「両国駅」構内の3番線ホームにて、おでんと熱燗を楽しめるイベント「おでんで熱燗ステーション」が開催中だ。普段は入場できない “幻” と呼ばれる3番線ホームにちょうちんが下がり、総武線各駅停車を眺めながら「全国燗酒コンテスト 2023」入賞酒と共におでんをつつく。 【写真】総武線各駅停車を眺めながら楽しむ燗酒もオツなもの
JR「両国駅」構内の各駅停車が発着する1・2番線ホームを降り、両国ステーションギャラリーの赤いカーペットをたどって階段を上がると、紅白のちょうちんがずらりと並んだ3番線ホームに到着した。受付を済ませてトレー、おちょこ、試飲券の飲食キットと、フードブースで紀文のレトルトおでんとカニカマ「明太子 in したらば」を受け取って場所を確保する。 酒蔵ブースでは燗酒専門コンテスト「全国燗酒コンテスト 2023」で入賞した日本酒が10種類用意され、試飲券1枚でおちょこ1杯と引き換え。会場スタッフは全員酒蔵の社員か “きき酒師” の資格保有者とのことで、お燗の温度もバッチリである。おでんをお皿に開けたらいざ酒蔵ブースへ。
この日の1杯目の金鵄盃(きんしはい)酒造(新潟)「越後杜氏 本醸造 辛口」は、やわらかな旨みとすっきりした後味でいきなりおでんが進む。2杯目の玉乃光酒造(京都)「玉乃光 純米吟醸 酒魂」はお燗にすることでコクがより際立つ。3杯目の人気酒造(福島)「人気一黒人気純米吟醸」は華やかな香りが後を引く。 少し個性的な4杯目の宮﨑本店(三重)「宮の雪 山廃仕込み 特別純米酒」は、「明太子 in したらば」によく合う。5杯目の佐浦(宮城)「特別純米酒 生一本浦霞」は、少し高めの温度で体が暖まる。6杯目の中埜酒造(愛知)「國盛 半田郷 純米辛口」のやわらかな味わいにほっこり。向かいの総武線各駅停車からはどのように見えているのだろう。
7杯目の利守酒造(岡山)「酒一筋 時代おくれ」はしっかりした甘みとコクが感じられ、8杯目の賀茂鶴酒造(広島)「賀茂鶴 樽酒」は鏡開きなどで使われる樽酒が手軽に楽しめる。ここで残り時間あと10分の鐘が鳴った! 口当たりの良い9杯目の綾菊酒造(香川)「綾菊 金紋」、コクのある10杯目の菊水酒造(新潟)「菊水の純米酒」にてフィニッシュを決めた。 今年は「熱燗専用 日本酒を引き立てるスパイス」なるものがお試しできる他、ホーム後方にはコタツが用意され、空いていれば写真撮影やコタツ酒に興じることも可能だ。おでんだしと日本酒、「日本酒を引き立てるスパイス」でアレンジするのも面白そう。60分入れ替え制なので深酒する前に切り上げられるのもうれしい。「おでんで熱燗ステーション」はJR「両国駅」3番線ホームにて2月4日まで。