歌手・門倉有希さんが乳がんで死去 「乳がんを疑うしこりの特徴」を医師が解説
乳がんを疑うしこりの特徴
乳房にしこりがあっても必ずしも乳がんとは限らず、良性腫瘍をはじめとした別の病気の可能性も大いにあります。セルフチェックをする際に、どのような変化に気を付けておくべきかを知っておくことは大切です。本章では乳がんのしこりにはどのような特徴があるのか解説します。 ・しこりが硬くてでこぼこしている 乳がんのしこりは触ったときに硬いのが特徴です。乳腺線維腺腫などの良性腫瘍の一部は、触るとゴムのような弾力性を感じるのに対し、乳がんのしこりは石のように固いとされています。加えて、乳がんのしこりは形がでこぼこしています。このようなしこりの存在があればもちろん、何かしらの変化に気づいたら、早急に外科または乳腺外科を受診しましょう。 ・しこりが動かない 触っても動かないしこりは、乳がんを疑う特徴の一つです。がんが周りの皮膚や組織を巻き込み、固定されるために起こります。触れたときにしこりがころころと動く場合は、乳腺線維腺腫といった良性の病変であることも多いですがしこりが動くか否かだけで乳がんの判別はできないため、医療機関で検査を受けましょう。 ・痛くない 乳がんのしこりは痛みを伴わないことが典型的です。もちろん痛みを伴う場合はありますが、痛みの有無は乳がんか否かの判断材料にはなりません。痛みが生じる原因には、乳腺症や乳腺炎などの疾患もありますが、最終的には医療機関での検査を受けてください。 ・しこりが大きくなるスピードがゆっくり 乳がんのタイプによっても異なりますが、一般的に乳がんの進行速度は早くはありません。乳がんのしこりは何年もの時間を経て1センチの大きさになります。しこりが急に大きくなる場合は葉状腫瘍の可能性も考えられます。ただし、葉状腫瘍はほとんどが良性ですが、まれに悪性の場合もあるので、大きくなるスピードに関わらず変化に気がついたら速やかに医療機関で検査を受けましょう。 これらは乳がんに典型的な特徴ですが、これに当てはまらない場合も多くあります。決して自己判断せず、変化に気がついたら医療機関を受診するようにしてください。