「室温45度の部屋で、汗かき試飲」 京都大農学部で学んだ女子学生が、サントリーで商品開発する面白さとは?
京都大学農学部は、実は半分が女子
渡邉さんは、「京都大学農学部は約100人のうち半分が女子で、研究室も男女がほぼ半々でした」と振り返ります。就職後も、部署には一定数の女性がいるため、自分が「理系女子」という感覚はあまりなく、特別な苦労を感じたことはなかったといいます。男性ばかりの研究生活で、女性は苦労するのではないかと心配する必要はないと、後輩の女子学生たちに伝えたいと思っています。 「商品開発は、繊細さや細やかさが求められる場面が多い分野です。私自身、開発の仕事はとても楽しくて、これからも長く続けていきたいです。もっといいアイデアを出して、商品を作っていきたいと思っています」 大学受験を控える高校生に対しては、「進路を選ぶ際に『理系は女子が少ない』という先入観にとらわれず、興味のあることに従って、好きな分野を自由に選んでほしい」とメッセージを送ります。 食品業界で活躍できる力を養うための充実したカリキュラムを持つ大学は、多くあります。東京農業大学応用生物科学部食品安全健康学科では、食品の安全や機能を科学的に理解し、説明できる人材になるために、リスクマネジメントや商品開発、食品衛生管理に加え、グローバルな視点での問題解決能力を学べます。東京農工大学農学部応用生物科学科では、食品の機能性や安全性、バイオテクノロジーに関する研究が行われています。また、中部大学応用生物学部食品栄養科学科食品栄養科学専攻では、バイオサイエンスを基盤に食品化学と栄養科学を学び、食と栄養の未来を創造するエキスパートを育成します。これらの大学での学びが、食品業界で活躍するための一歩につながるかもしれません。
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