「半グレみたいな風貌のやつが家に来て…」 トクリュウも関与の「屋根点検詐欺」が激増! 「詐欺に引っかからなくても闇名簿を作られる」
「一人が配電盤を見ている間に……」
「給湯器の点検」といった口実で家に上がり込む事例も多いという。一方、シロアリ駆除業者を名乗る訪問は減少傾向にある。 「貴金属の買い取りなどの訪問購入のトラブルも最近増えています。ついつい家に上げてしまい、貴金属を二束三文で売ってしまったというケースが多い。特定商取引法で、飛び込みでの買い取りは禁じられているので、電話でアポを取ってから訪問する悪質な業者もいます」(詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリストの多田文明氏) 「電気、ガス、水道の点検を装った業者にもだまされやすい。複数人で家に入り込まれ、一人が配電盤を見ている間に、もう一人が金目の物を盗んでいく、ということもあります」(日本防犯学校学長の梅本正行氏)
「闇名簿を作るために訪問する連中は要警戒」
こうした旧来型の訪問詐欺だけではなく、 「もう一つ、今最も警戒しないといけないのは、訪問するもその場での契約を目的としていない連中です」 と、元神奈川県警刑事の小川泰平氏は語る。 「彼らはその家庭の情報を吸い上げ、闇名簿を作るために来ている。また、結果的にそれがトクリュウによる強盗の下見になっているケースもあるのですが、彼らも闇バイトで集められた連中だから、自分が集めた情報が強盗に利用されると気付いていないこともあるでしょう」 後編【「マンションも危ない」「空き巣が勝手口を狙う理由は…」 “だまされる方が悪い”時代に強盗から身を守る方法】では、詐欺と同じく激増中の強盗から身を守る方法について、専門家が徹底解説している。
「週刊新潮」2024年12月12日号 掲載
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