「半グレみたいな風貌のやつが家に来て…」 トクリュウも関与の「屋根点検詐欺」が激増! 「詐欺に引っかからなくても闇名簿を作られる」
「半グレみたいな風貌のやつが……」
千葉県在住の男性会社員もこう話す。 「去年、タバコを吸おうと外に出たら2人組の男のうち一人が“外壁張り替えたほうがいいですよ”と声をかけてきた。髪をツーブロックにした半グレみたいな風貌の40~50代の男です。“営業か?”と聞くと、“いやいや”とごまかしながら“いいから見てください、あそこはがれてるでしょ”としつこく言う。いつも頼んでいる大工に頼むからと言って何とかその場を終わらせましたが……」 東京・国分寺市に住む女性会社員は、同じ業者から何度も訪問、勧誘を繰り返された経験を持つ。 「数年前の平日の午後、作業着姿の20代くらいの男性が訪ねてきて、ある会社名を名乗り、裏で工事をやっている、と。“裏の家の屋根に上ってみたら、お宅の屋根が割れているのに気付いた”“今なら無料で工事できる”と言うので、無料ならやってもらおうかと思ったんです。けれど翌週庭師さんがやってくるのを思い出し、“家の人と相談します”と言って、一度は断りました」 数日後、郵便受けを見ると男性が名乗った会社のパンフレットと名刺が投函されていた。名刺には「家の人と相談するという話でしたがその後どうですか」「親方が心配してます」などと書かれていた。 「そういうことが続くので、庭師さんに屋根の様子を調べてもらったら“割れてないですよ”と。結局、その業者は2年くらいにわたって15回近くは訪ねてきたと思います」
約6年で4倍に
国民生活センターに聞くと、やはり「屋根工事の点検商法」を巡る相談は増えており、2018年度からの6年で約4倍にもなった。 「昨年度は4040件、今年度も同様のペースですでに2089件の相談が寄せられています。70代の女性からは、訪問業者による屋根の修理で150万円の契約を交わしてしまった、という相談がありました。こうした場合、契約書面を受け取ってから8日以内であればクーリングオフでキャンセルできますし、契約書を交わしていないケースなら、契約書面をもらうまではいつでもクーリングオフが可能です」(国民生活センター相談情報部の藤田樹氏)