売上3倍成長のD2C企業、その秘訣は「割引販売なし」「直販のみ」「共感を得るブランドストーリー」
メディア掲出を機に受注拡大
Manmadeは、カナダ同様のマーケティング施策は米国ではまだ行っていません。「しかし、自社ブランドにとって何が効果的で、何が効果的でないかについては、すでにいくつかのデータを得られています」(チアヴィレラ氏) たとえば、「Manmade」の初期の広告では、共同創業者が商品を身に付けて、モデルとして登場しました。その後、彼らは男性の注目を集めるために、女性モデルに「Manmade」のボクサーブリーフをはかせるアイデアを思いつきました。実施したその施策についてチアヴィレラ氏は「あれは完全な失敗で、全くうまく行きませんでした」と振り返ります。 ブレイクのきっかけは、カナダのモントリオール・ガゼット紙の1面で取り上げられたこと。その記事のおかげで、初めて1000枚を受注することができたのです。「決して忘れられないことです」とチアヴィレラ氏は振り返ります。 ┌────────── 初めて大型受注を受けて、我々は48時間連続で働きました。本当に大変で、正気の沙汰ではありませんでした。会議室で、ピッキングや梱包を行い、在庫をすべて保管していました。(チアヴィレラ氏) └──────────
ブランドストーリーを打ち出すビジネスモデルを確立
チアヴィレラ氏は、チームと一緒にすべての注文を梱包した後、購入したすべての顧客に電話をかけ、「Manmade」の何が顧客の心に響いたのかを尋ねました。 その結果、ほとんどの場合、ブランドのストーリーに共感したからだということがわかりました。ブランドの背景を知った多くの顧客が「Manmade」のボクサーブリーフを試してみようと興味を抱いたのです。 それを受けて、共同創業者たちは自分たちの顔とブランドストーリーを前面に押し出したブランドを構築する必要があると判断しました。 ┌────────── これらのことはすべて短期間の出来事でしたが、そこに到達するまでには多くの努力と試行錯誤がありました。こうした紆余曲折のなかで、我々の力になってくれる適切な人に出会うことによって、現在のビジネスモデルがやっと実現しました。(チアヴィレラ氏) └──────────