【NFL】イーグルスCケルシーが13シーズンのキャリアに幕を下ろすと正式に発表
切りっぱなしのシャツを身につけ、ちらほらと白い毛が混じったトレードマークのあごひげを蓄えたフィラデルフィア・イーグルスのセンター(C)ジェイソン・ケルシーが、現地4日(月)に引退することを正式に発表。NFLキャリア最後のスピーチを行うにあたって、ケルシーは自らを奮い立たせる必要があったが、冒頭では涙があふれて10単語も話すことができずにいた。
ケルシーは感極まりながらも、殿堂入りが確実視されている選手にふさわしいスピーチを行い、約45分間、イーグルスのオーナーであるジェフリー・ルーリーやジェネラルマネジャー(GM)ハウイー・ローズマン、プロとしてのキャリアでともに戦ってきたチームメイトやコーチ、さらには幼少期のコーチやシンシナティ大学でキャリアを育んでくれた人々に至るまで、フットボールの旅を通して自分の人生に関わってくれたすべての人々に感謝の言葉を述べた。
ケルシーは涙を拭いながら「今日、フィラデルフィア・イーグルスでの13シーズンを経て、NFLから引退することを発表する」と語り、こう続けている。
「そして今日は、自分が本当は公の場で過大評価されていること、ものすごく過大評価されていることを、認めなくちゃならない。それでも、ここまで来るには多くの努力と決断が必要だった」
「俺はキャリアを通してずっとアンダードッグだったし、今もそうありたいと願っている。俺にとって、誰かの間違いを証明することほどうれしいことは、ほとんどなかった。母親は“ジェイソンに何かをさせたければ、お前にはできっこないと言うだけでいい”とよく言っていたし、今も言っている。認めたくないけど、ほとんどの場合でそれは真実なんだ。俺は疑ってくるやつらが大好きだ。そのおかげで熱くなれる。それは、両親から“ジェイソン、お前はできる。その気になれば何にでもなれるし、そのために懸命に努力しなさい”と言われて育ったからだと思う。だから、キャリアの中で、ファンやコーチ、チームメイトからも疑いの目を向けられることがあったけど、その度にアメリカン・ドリームが心の奥底から燃え上がった。それがジェフ・スタウトランド(イーグルスのオフェンシブラインコーチ)の“ハングリーな犬は速く走る”という言葉につながる」