【中学受験】専門家が「言葉のウイルス」と呼ぶ、親が子どもに絶対言ってはいけないひと言
子どもは親の顔色をよく見ている。子どもは親が喜んでくれるのが嬉しいし、親の期待に応えようとしてしまう。だから子どもに語りかけるときは声のトーンに気をつけることも大事になる。 例えば、「やめてもいいんだよ」という言葉。文字で見るととても優しい言葉に見えるが、声のトーンや言い方によって、伝わり方は変わってしまう。甲高い声でヒステリックに言ったとしたら、子どもが受け取るメッセージは「絶対やめるなよ!」と言われているのと同じになる。この状態で「やめたい」とは言いにくい。 せっかく頑張ってきたのに、あきらめるのはもったいない、そう思う親心もあるだろう。だからといって、子どもの気持ちを置き去りにして無理やりに受験勉強をさせようとしても、気持ちも頭もついてこない。 ● 勉強を「やめたい」と 言い出したときの対処法 勉強をたくさんするのがしんどくなったという場合もあるだろう。家庭教育にも詳しい教育家の石田勝紀氏は、勉強がいやになりやめたいと言い出した子どもへの対処法の1つとして、成果が出る勉強法を教えることを勧めている。 勉強が苦手になってしまった子の場合、いくらやっても成果が出ない、点数が上がらないため、勉強に面白さを感じず、苦手の連鎖に陥ってしまう。だが、子どもは塾に通えば正しいやり方が身につくということでもない。特に小学生が挑戦する中学受験の場合は、ある程度は家庭でも見てやる必要がある。 例えば、算数で単なる計算ミスが多い場合は、間違えた問題を何度も解き直させるよりも、なぜミスをしてしまうのかを一緒に考え、間違える原因を的確にアドバイスするようにするほうが大事だと話している。 間違えてしまう原因がわかればミスは減り、点数は自然と上がっていく。点数が取れるようになると勉強も面白くなるというわけだ。「やめたい」と言っていた子どもでも、「続けてみる」と言ってくれる可能性はある。 こうした取り組みを試みてもなお「やめたい」と言う場合は、子どもの気持ちを優先することも考えてほしい。これまで積み重ねてきた勉強はすべて無駄になるわけではない。
宮本さおり