バルセロナ、ドルトムントとの上位対決に3-2勝利!その実力を疑問視されてきたフェランが2得点でヒーローに
11日のチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第6節、ボルシア・ドルトムント対バルセロナは3-2でバルセロナの勝利に終わった。 リーグフェーズ4勝1敗で3位につけるバルセロナと、同じ成績で4位のドルトムントの直接対決。バルセロナはここ5試合でわずか1勝とラ・リーガで急ブレーキがかかっているが、第1節モナコ戦の敗戦以降、好調を貫くCLで復調を狙いたいところである。 フリック監督はGKペーニャ、DFクンデ、クバルシ、イニゴ、バルデ、MF後列カサド、ペドリ、前列ヤマル、ダニ・オルモ、ハフィーニャ、FWレヴァンドフスキを起用している。 第5節までに18得点のバルセロナ、16得点のドルトムントと、ここまでのCLで最もゴールを決めている両チームの対戦だけに、前半から何度も決定機が生まれている。 ボールを保持して攻め込むバルセロナは14分、ヤマルがまたも左足アウトサイドキックで超絶的なスルーパスを放ち、DFラインを突破したハフィーニャがこのボールに合わせたものの、これは惜しくも枠を捉えられず。また20分にヤマル、35分にクンデがペナルティーエリア内浅い位置からシュートを打ったが、どちらもGKコベルのセーブに遭った。 一方のドルトムントは、バルセロナのハイライン戦術を前に何度もオフサイドに引っかかる。それでも18分にデュランビルが右サイドを突破して、その折り返しからザビッツァーがシュートを放ったが、これはバーの上へと飛んだ。試合はスコアレスのまま折り返しを迎えている。 後半、先制点を決めたのはアウェーのバルセロナの方だった。トランジションによる攻撃で、ライン間で前を向いたダニ・オルモのパスからハフィーニャがギリギリでDFラインを突破。ブラジル人FWはそのままペナルティーエリア内に侵入して、左足のシュートでネットを揺らしている。ハフィーニャは今季公式戦17得点8アシスト、CL6試合6得点の暴れっぷりだ。 だが、“黄色い壁”の圧倒的な声援をその背に受けるドルトムントも反撃。58分、ギラシがペナルティーエリア内でクバルシに押されてPKを獲得する(厳格な判定にも思えたが……)。これをギラシ自身が決め切って、すぐさま同点に追いついた。 スコアをタイに戻されたフリック監督は71分に選手交代を敢行し、レヴァドフスキ、ハフィーニャ(左足を痛めていた)、ダニ・オルモを下げてフレンキー・デ・ヨング、フェルミン、フェランをピッチに立たせる。すると75分、この交代策が功を奏して勝ち越し点を獲得。右サイドを突破したクンデのクロスからフェルミンがボレーシュート。これはコベルに弾かれたものの、こぼれたボールをフェランが押し込んでいる。 だが今回のバルセロナの喜びも長くは続かない。78分、ドルトムントが再び追いついた。バルセロナのハイラインの最たる弱点は2列目からの飛び出しだが、クバルシがラインを上げた瞬間、グロスがマニュアル通りスルーパスに反応して2列目から一人飛び出す。グロスはそのままペナルティーエリア内に侵入し、ギラシのこの日2点目をお膳立てしている。 終盤はドルトムントが攻勢を見せ、バルセロナ自陣に押し込まれる。だが85分に仕掛けた速攻から、3度目の勝ち越しに成功した! ペドリのスルーパスがヤマルに通り、今度はヤマルのスルーパスからフェランがペナルティーエリア内右に侵入。フェランは落ち着き払った様子で、対角線上に右足のシュートを放ち、再びコベルを破っている。 今季チームの中で、その実力が疑問視されていたフェランが2ゴールを決めたバルセロナ。彼の決めたゴールを今度こそ守り切って、ドルトムントとの激戦を制している。 リーグフェーズの成績を5勝1分けとして、勝ち点を15に伸ばしたバルセロナは、勝ち点18のリヴァプールに次いで2位に位置。ドルトムントは勝ち点12のままで、プレーオフ圏内の9位に順位を落としている。 ■試合結果 ボルシア・ドルトムント 2-3 バルセロナ ■得点者 ドルトムント:ギラス(60分、78分) バルセロナ:ハフィーニャ(52分)、フェラン(75分、85分)