10年後のまちの姿、話し合う 奄美市笠利町 地域創生戦略策定へ
鹿児島県奄美市笠利地区に特化した地域創生戦略の策定に向けた「笠利版地域創生戦略策定審議会」(勝眞一郎会長、委員20人)の初会合が17日、市笠利総合支所であった。笠利地区の振興のために必要な施策や取り組みは何か。その具体化に向け、初会合では「10年後、どんな笠利町になってほしいか」をテーマに、参加者が自由闊達(かったつ)な議論を行った。 地域創生戦略は、今年3月に策定した市の最上位計画「奄美市総合計画」の笠利版としての位置付け。総合計画は「市の進むべき方向性(将来像)」を示しているのに対し、地域版戦略では、より具体的な目標や施策、取り組みなどを盛り込みたい考え。 計画期間は2025年4月からの10年間。審議会は今年中に計3回の会議を開き、戦略案を取りまとめる。審議会での議論は笠利町地域協議会にも報告し、意見を求める。 初会合では、出席した14人の民間委員が、▽人と暮らし(集落コミュニティーと共助)▽仕事(循環型経済と産業)▽まち(インフラ・施設・環境)―の三つのカテゴリーに分かれ、「10年後のありたい姿」について意見を交わした。 「住みたい地域ナンバー1」「U・Iターン者が喜んで地域に入り、行事にも進んで参加する」「若い人たちがチャレンジでき、もうかる仕事がある」「各集落がにぎわっている」「子どもたちが笠利の歴史や自然を楽しみながら学べる場が増えている」など、さまざまな意見が上がった。 第2回会合は9月を予定。今回話し合った「10年後の笠利町の姿」を目標とし、その達成のための取り組みについて議論する。 奄美市では今年度、住用地区でも地域創生戦略を策定する。